イベントなどを企画、運営する「Veinte(ヴェインテ)」(那覇市)が3日、八重瀬町の東風平陸上競技場でサッカー教室を開催した。代表を務める元Jリーガーの上里一将さん(37)の呼びかけで、県出身Jリーグ選手が沖縄に恩返しをする機会として、J1セレッソ大阪の上門知樹(26)やJ1FC東京の徳元悠平(28)、J1浦和の知念哲矢(26)がコーチを務めた。小学生を中心に約70人が参加し、ミニゲームなどを通してサッカーの基礎を学んだ。
上里さんは現役時代から沖縄に恩返しをしたいと考えていたが、機会の乏しさや選手が企画する難しさを感じていたという。引退後の昨年、イベント運営などを手掛けるヴェインテを設立し、初めて教室を開催した。
「夢を諦めてほしくない」という気持ちから、派遣費問題の解消も目指している。運営費を除いた企業からの協賛金をみらいファンド沖縄に寄付し、県外大会などへの遠征費に使ってもらう。今後も同様のイベントを続ける予定で、2月には宮古島で開催する。
教室ではワンタッチパスなどさまざまな基礎的な技術を教え、コーチ4人とミニゲームをする機会も設けた。コーチ陣はスライディングなど自ら体を張って教えた。上里さんは「基本は単純だけど難しい。練習から常に意識すればプロに近づく」と語った。
東風平小4年の金城壮志さん(10)は「プロはずば抜けてうまかった。サッカー選手になりたい」と意欲を語った。
知念は「みんなとJの舞台でプレーするのが楽しみ」と話し、上門は「とても楽しかった。またみんなとサッカーをしたい」と話した。徳元は「サッカーを楽しむことを忘れずに、僕たちの応援もよろしく」と呼びかけた。
(古川峻)