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田口、昇格向け一歩先へ サッカーJ2ジェフ千葉 躍進の要、今季に挑む<Jリーグ>


田口、昇格向け一歩先へ サッカーJ2ジェフ千葉 躍進の要、今季に挑む<Jリーグ> トレーニングに励むジェフユナイテッド市原・千葉の田口泰士(中央)=25日、南城市陸上競技場(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 サッカーJ2のジェフユナイテッド市原・千葉はリーグ成績を10位から昨季は6位へ伸ばした。MF田口泰士(32)=小禄中―流通経大柏高出=が中核を担い、チーム躍進の大きな推進力となった。「チームが新しく生まれ変わって、プレーオフまでいけたことはプラスに捉えたい。去年積み上げてきたものを今年につなげたい」と静かに闘志を燃やす。ジェフ千葉のキャンプは南城市陸上競技場で2月4日まで。

 昨季は42試合中32試合に出場。1得点6アシストでチームに貢献した。1試合平均敵陣パス数が31・6でリーグ4位。J2リーグアウォーズで活躍した選手に贈られるベストイレブンに輝いた。

 5シーズン目を迎える田口は、「チームが勝つために自分がどういうプレーをしないといけないかを常に考えている」とJ1昇格のみを見据え、覚悟と決意を持って今季に挑む。「自分のこういうプレーを見てほしいとかは特段ない」と言い切り、個よりもチームプレーに徹するプロの姿勢をのぞかせた。

 縦へのスルーパスや相手の嫌がる位置を突く正確なコーナーキック、守から攻への切り替えで前線への中継の役割を担うなど、チームに欠かせない存在だ。

 チームは開幕戦で勝利したが、第9節まで5敗3分けと振るわなかった。しかし、ここから勝ち点を伸ばし、終盤戦の第31節から37節まで7連勝と勢いに乗った。田口は、試合するごとに「積み上げてきたものをピッチで表現し続ける時間が長くなっていった」と実感を込める。「一人一人が勝ち点3への気持ちを強く持ち、ぶれずにやり続けたことが1番大きかった」と確信する。

 6位で勝ち取ったプレーオフでは、昇格を果たした東京ヴェルディに準決勝で1―2で敗れ、昇格の目標は成就できなかった。就任2年目となる小林慶行監督の下、田口は「積み上げてきたものを継続し、できなかったことを改善していく」と持てる技術と精神力を注ぎ、あと一歩先の昇格へ突き進む。

(大城三太)