注目を集める中で豪快に白球を飛ばした。宮崎市でキャンプをするソフトバンクに新加入した山川は2日、屋外でロングティー打撃を実施。108スイングで75本の柵越えを披露し「打球がどれくらいの感じなのかを確認した。いいんじゃないか」と納得の表情だ。
力感のない振りで、打球はきれいな弧を描くようにフェンスを越えていく。場外にある木に直撃すると、スタンドからはどよめきが起きた。「いい打ち方をしないと飛距離は出ない。打球の回転を意識した」。報道陣のカメラが向けられた先で一心にバットを振った。
通算218本塁打を誇る、球界屈指の強打者。だが、昨季は自身の不祥事で17試合の出場に終わった。新天地では野球と誠実に向き合い、失った信頼を取り戻す気概だ。「やることをやって、試合でしっかりと打つ」と決意をにじませる。
練習の合間にはファンの色紙にペンを走らせサインをし、バットをプレゼント。「応援しています。頑張って」と温かい声もかけられた。「試合で結果を出して認めてもらう」。期待を背負い、新たなシーズンへ歩み出した。
(共同通信)