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リチャード(ソフトバンク)ひたむき鍛錬 「好機に本塁打」闘志燃やす<プロ野球キャンプ>


リチャード(ソフトバンク)ひたむき鍛錬 「好機に本塁打」闘志燃やす<プロ野球キャンプ> 真剣なまなざしで打撃練習に精を出すソフトバンクのリチャード=6日、宮崎市生目の杜運動公園(名波一樹撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 育成出身で7年目。福岡ソフトバンクホークスのリチャード(24)=沖縄尚学出=は、持ち味の豪快なスイングでアピールする。「打率も求めたいが、一番はチャンスでホームランを打つこと」と、新シーズンへひたむきに鍛錬を重ねている。

 オフには和田毅の合同自主トレに参加。「体力もつき、練習に打ち込めている」とキャンプに手応えを感じている。守備練習では大きな声を出し練習を活気づかせる一方、ティー打撃など個人の練習に入ると一転、真剣なまなざしで黙々とバットを振り込む。休日も返上し、埼玉西武ライオンズから新加入した山川穂高とともに打撃練習に励んだ。

 「一球一球、打球の質を確認しながら打っている。焦らずやるべきことをやり、再現性を高める」とキャンプでのテーマを語る。「量をこなすのではなく、濃い練習を」とメリハリをつけた練習を心がける。「2時間くらい真剣に打っていたら、帰りのバスに遅れそうになった」というほどのめり込むこともある。

 昨季、ウエスタン・リーグでは、19本塁打、56打点をマークし、4年連続の本塁打王、2年連続の打点王と2冠に輝くほどのパワーヒッターぶりを発揮した。しかし1軍では好機で1本が出ず、22試合に出場するも7安打1打点で打率は1割1分5厘。本塁打は0に終わった。「悔しい気持ちだけが残っている。今シーズンは頑張りたい」と意気込む。

 主砲の柳田悠岐に加えて同郷の山川や、読売ジャイアンツから移籍したアダム・ウォーカーらの新加入で今季の鷹打線の層は厚くなった。A組で打撃練習する山川について、「僕もその横で打ちたい」と若手主体のB組のグラウンドで静かに闘志を燃やす。「しっかり守備も鍛えて、DHではなく誰かしらを抜いて試合に出たい」とスタメン入りへの覚悟を示す。

 「(応援の声に)いつも気持ち良くさせてもらっている。応援してくれる人たちのために、勇気と元気と笑顔と感動を与えられるよう頑張りたい」。ファンへの感謝とともに、チーム優勝への貢献と1軍での活躍を誓う。

 (名波一樹)