広島東洋カープにドラフト4位で入団し、将来の大砲候補として期待される仲田侑仁=沖縄尚学高=(18)。1月中旬、自主トレ中に腰を痛めたが、「早くリハビリを終えて、打って打ってアピールしたい」と焦らず一歩一歩、プロ1年目を歩んでいる。
宮崎での2軍キャンプに参加し、トレーナーとともにストレッチやウエートトレーニングに真剣に取り組む。痛めた腰は回復しつつあるようで、2月上旬からはティー打撃も再開した。
「自主トレでバットを振り回し過ぎて、(痛みで)前屈もできなかった」と言うが、キャンプでストレッチの合間に見せる素振りには力強さが健在だ。「早く打ちたいが、(練習でペースを)飛ばし過ぎると怒られてしまう」と苦笑い。プロの先輩たちの練習を間近で見て「レベルが高く、参考になるし、見ているだけでも楽しい」と夢舞台での生活を実感している。
高校では、沖縄尚学の主砲として活躍し、通算本塁打は22本。昨年の春の選抜1回戦では、大会第1号の先制満塁弾、慶応との夏の全国選手権準々決勝では2点先制本塁打を放った。あふれるパワーと勝負強さで多くの好投手を打ち崩してきた。
「チャンスに強い打撃を出せるのが自分の持ち味。プロでも強みを発揮して、活躍したい」と、けがからのスタートにも焦りを見せず、表情は明るい。目標の本塁打王、打点王を目指し、前を向く。
(名波一樹)