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比嘉(男子やり投げ)唯一の70メートル台 4投目集中「最低限の記録」 県勢初、日本選手権入賞目指す 陸上春季記録会


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比嘉(男子やり投げ)唯一の70メートル台 4投目集中「最低限の記録」 県勢初、日本選手権入賞目指す 陸上春季記録会 男子Aやり投げ 70メートル55で優勝した比嘉遥(フクモト工業)=9日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(屋嘉部長将撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 陸上の第28回春季記録会(高校一般)が9日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われた。男子Aやり投げで比嘉遥(興南高―九州共立大―同大学院出、フクモト工業)が70メートル55を出して1位だった。男子A3000メートルでは周〓文(上山中2年)が県中学記録に約3秒迫る8分51秒70で2位だった。トップは8分51秒12で濱崎達規(なんじぃAC)だった。女子A走り幅跳びでは喜久里彩吹(那覇国際高2年)が5メートル78を跳び、3位に入った。男子A走り幅跳び(1組)で5月の世界パラ選手権出場を目指す又吉康十(大阪陸協)が6メートル39を跳び24位だった。

※注:〓は左側に「山」の下に「己」、右側に「几」


 男子Aやり投げは比嘉遥(興南高―九州共立大―同大学院出、フクモト工業)が出場者で唯一の70メートル台となる70メートル55をマークした。「風が厳しかったが、70メートルを超えたので最低限の記録は出せたかな」と振り返った。

 やり投げに不利な強い向かい風だけでなく、気温も低く、競技者が多く待ち時間が長かったために、体が冷えてしまった。前半の3投は「体の動きの確認」を優先し、65メートル56で全体3番目の記録で後半の3投に進んだ。4投目では助走の距離を伸ばし、「集中していた」と大きな弧を描き、70メートルを超えた。

 本年度は社会人選手として初めてのシーズンとなった。営業職をしながら、業務終了後に母校・九州共立大で練習している。練習時間も限られ、学生時代よりも練習量は落ちたものの、質を上げていった。この冬は左腕を開かず、リリースする右手首をしっかり固定するよう練習に励んだ。今回の4投目は良かったものの、ほかの試技では「まだフォームの修正が必要」と反省を口にする。

 自己ベストは74メートル91だが、今シーズンで75メートル超えを目指す。「県勢ではまだ男子やり投げの入賞がないと聞いている日本選手権に出場し、入賞したい」と社会人2年目のシーズンでのさらなる飛躍を誓った。

 (屋嘉部長将)