男子3000メートル　周、猛暑に負けず大会新V　県中学総体・先行競技陸上

　県中学校総合体育大会先行競技の陸上が6日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、男子3年100メートル決勝で平仲航アシュリー（那覇中）が10秒95で大会記録を23年ぶりに更新し、優勝した。男子共通3千メートルは周〓文（上山中）が8分59秒33で35年ぶりの大会新で頂点に立った。男子2年1500メートルで池間陽悠（東風平中）が4分21秒66で優勝し、長田宏河（なんじぃAC）が4分22秒74で2位だった。いずれも大会新記録だった。女子3年100メートルの金城ひより（なんじぃAC）は追い風参考で県中新に相当する12秒25で走り、栄冠をつかんだ。

※注：〓は左側に「山」の下に「己」、右側に「几」

　男子共通3千メートルの周〓文（上山中3年）は、沖縄の長距離界を盛り上げるという志を共有する新垣朝大（名護中3年）に「一緒に全中標準記録を超えような」とレース前から話していた。この日の気温は35度近くに達し、太陽光が容赦なく差した。それでも周は「この暑さを乗り越えれば全中でも通用する」と考えていた。

　出だしから新垣が先頭で引っ張り、周は「ありがたかった」と付いていく。1キロで新垣のペースが鈍り、そこから周は一定のペースで一人旅を続けた。残り1周。スパートをかけたが、「暑かったし、足が回らなくなっていた」。ペースを数秒上げたが、目標の標準記録に2秒33届かず。「ラスト1周でもっと上げたかった」と悔やんだ。

　それでもこの暑さで8分59秒33を出し、35年ぶりに約18秒も大会記録を更新した。7日は県中学記録を保持する1500メートルに臨む。「1500で自己ベストと大会新を出したい。全中の前の九州でも1位を目指す」。長距離界のホープが駆け抜ける。

　（古川峻）