ハンドボールの第14回KBC学園杯争奪第48回沖縄県高校春季選手権は17日、豊見城市民体育館で決勝を行い、男子は那覇西が浦添を31―26で下し、優勝した。女子は那覇西がコザに23―21で競り勝ち、栄冠をつかんだ。3位決定戦は男子が浦添商、女子は普天間が勝利した。
堅守で流れつかみ逆転 男子
ラインを上げた横一線の守備で相手の攻撃を遮断し、反撃へとつなげる。追いかける展開が続いていた男子那覇西が堅守から流れをつかみ、逆転勝ちで頂点に立った。
1対1の強い相手に守備がうまく機能せず、前半からリードを許した。「やりたいことをさせないよう、守備を徹底しよう」。石原直弥主将の声の下、チームは冬に力を入れてきたという守りを再確認した。一線に並んだ陣形で相手との間合いを詰め、シュートチャンスをつぶす。徐々に点差を縮め、14―15で前半を折り返した。
後半開始早々に同点に追いつくが、勝ち越しの1点が遠かった。試合終了まで約15分、再び21―21の同点に。中央から単身切れ込んだ山城東悟が「ここから突き放す」と気迫の逆転弾を決めた。チームは歓喜の声を上げ、続く本永昌靖が外れたシュートを拾い「ためて打つ」とキーパーを見定めて2点差をつけた。
完全に流れにのったチームは、その後もパスカットやワンマン速攻などで点を重ね、白星を引き寄せた。
昨年12月の九州選抜予選では、2回戦で興南に敗れた。興南は全国選抜のため今大会に出場していない。石原主将は「県総体20連覇を阻止する」と打倒興南を掲げ、全国を見据える。
(名波一樹)
1年生サイドが躍動 女子
女子那覇西が追いすがる相手を振り切った。フローター3人が相手にマークされる中、1年生サイドの前田杏樹と中村風香が攻めのプレーで躍動した。左の前田は「強気でいった」と鮮やかなセットプレーを決めきる。右の中村は「自分で決める」と1対1を制してネットを揺らした。2人は要所で得点し、チーム最多得点タイとなって勝利に貢献した。
守備ではGK天願釉愛が存在感を示した。12―9で迎えた後半開始直後の7メートルスローを阻止、1対1も何度も守り流れを渡さなかった。
主将の根間美純寿は「苦しい場面もサイドが攻めてくれ、GKにも助けられた」と振り返り、チーム一丸で手にした優勝をかみしめた。
(名波一樹)
【男子】
▽3位決定戦
浦添商
44―29(21―17,23―12)
コザ
▽決勝
那覇西
31―26(14―15,17―11)
浦添
【女子】
▽3位決定戦
普天間
27―25(12―11,12―13,3―1)
昭薬付
▽決勝
那覇西
23―21(12―9,11―12)
コザ