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美来工科零封勝ち 宜野座、3回に逆転<第71回県高校野球春季大会>第5日


美来工科零封勝ち 宜野座、3回に逆転<第71回県高校野球春季大会>第5日 読谷ー美来工科 六回、三塁にランナーを出しながらも力投し、無失点に抑えた美来工科の仲松凱志=25日、糸満市西崎球場(大城三太撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 第71回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第5日は25日、沖縄セルラースタジアム那覇などで2回戦8試合を行った。美来工科は読谷を4―0で下し、宜野座は小禄に4―2で勝利した。興南は石川に10―2で七回コールド勝ちした。北山は糸満を延長10回タイブレークの末に4―3で退けた。嘉手納はKBC未来を4―3で、豊見城は前原に2―1で競り勝った。コザは那覇工・首里東を8―0で、名護は具志川を5―0で下した。26日は3会場で8試合を行う。

先発仲松、7回粘投 読谷―美来工科

 美来工科の仲松凱志(かいじ)が先発で粘投し、七回無失点で流れをつくった。初回1死一、二塁の悪い流れも、続く2打者を三振に仕留めてピンチを切り抜けた。「コントロールを意識しながら、打たせて取る投球を心がけた」と直球やカーブで攻めた。ゴロやフライに打ち取る場面が多かったが、制球面では「もっと良くしていかなといけない」と、実戦の中で調子を上げていくつもりだ。

 打線は新城正道が一回に犠打、三回に適時打を放ち、2打点と貢献した。「調子が良くない中、大振りはせず、つなぐ意識でコンパクトに振った」と自らの調子を見極めながらチームプレーに徹した。

 神本雄翔は三回に2盗、3盗と足でかき乱し、得点へとつなげた。知名淳監督は「神本は駆け引き上手。足を使った野球で打線を修正しながら戦っていきたい」と名護との3回戦に挑む。

(大城三太)

読谷
 000 000 000 │0
 201 000 10×│4
美来工科
(読)上地、天願―吉田
(美)仲松、東、宮里―上江洲

 ●読谷 4回3失点でマウンドを下りた上地凜主将 投球は初めての公式戦で入りが甘く、縮こまってしまった。相手投手はレベルが高かったと思うが、本来の力を発揮できたら打線は打てたと思う。守備ではエラーもあり、課題を克服して夏の大会に挑みたい。


 漢那、勝負強さ光る 小禄―宜野座

小禄―宜野座 3回2死満塁で逆転の適時二塁打を放ち、声援に応える宜野座の漢那崇=24日、沖縄セルラースタジアム那覇(名波一樹撮影)

 0―1で背を追う三回2死満塁、ここ一番での勝負強さが光った。宜野座の4番・漢那崇(1年)が走者一掃の逆転適時二塁打を放ち、勝利を呼び込んだ。内角低めのチェンジアップを左方向へと運び、「練習試合ではあまり力を出せなかったので、チームのために打てて良かった」と笑顔をのぞかせた。

 昨秋の大会は3番で出場した。冬にはトス打撃で120球を連続で打つなど、打撃力向上に力を入れてきた。4番を任された春大会初戦は、満塁で逆転打を放ち、2安打3打点を挙げる活躍を見せた。「(冬の練習は)きつかったが、それが自信になった」と振り返った。八回にはファウルフライを追いかけて3死とするなど、三塁手として守備でも存在感を示した。

 秋は沖縄尚学との準決勝で2打点を挙げるも、乱打戦に敗れて苦杯をなめた。「次戦もみんなのために打てるよう頑張りたい」。頂きへとチームを引っ張るつもりだ。

(名波一樹)

小禄
 010 100 000 │2
 003 100 00×│4
宜野座
(小)金城輝、高良―金城一
(宜)許田、比嘉恵―比嘉直
▽二塁打 新崎(小)、漢那(宜)

 ●小禄 主将の仲里円来 シード校を倒そうと燃えていたが、力不足だった。宜野座のバント処理はうまくでき、スタンドの応援も力になった。打撃、走塁、守備、全てを一人一人が高めて甲子園を目指す。


<25日の結果>

▽2回戦
興南 10―2 石川
(七回コールド)
北山 4―3 糸満
(延長十回タイブレーク)
美来工科 4―0 読谷
名護 5―0 具志川
宜野座 4―2 小禄
豊見城 2―1 前原
嘉手納 4―3 KBC未来
コザ 8―0 那覇工・首里東



<26日の試合>
▽2回戦
【セルスタ】9時
沖縄尚学―沖縄工
中部商―那覇国際
首里―知念

【宜野湾】9時
具志川商―ウェルネス沖縄
エナジック―西原
与勝―沖縄カトリック

【西崎】9時半
宮古―浦添商
沖縄水産―北中城