第71回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第6日は26日、沖縄セルラースタジアム那覇などで2回戦8試合を行った。知念は首里を7―4で、ウェルネス沖縄は具志川商を1―0で破った。沖縄尚学は沖縄工を10―3で、中部商は那覇国際を12―6で下した。沖縄水産は北中城を6―3で退けた。宮古は浦添商を延長十回タイブレークの末に3―2で勝利した。エナジックは西原に9―0で八回コールド、与勝は沖縄カトリックに12―2で五回コールド勝ちした。28日は3球場で3回戦8試合を行う。
知念・稲福、猛攻呼ぶ三塁打 首里―知念
主将の一打が逆境をはね返した。1―4で迎えた九回。3番稲福広大が初球を三塁打に仕留めた。これを皮切りにチームは流れに乗り、打者一巡の猛攻で逆転勝利を飾った。
1点を追う八回に2失点、勝負の流れは相手に傾きかけた。士気が下がりそうになったが、稲福が「楽しんでいこう」と声をかけ続けた。
最終回にトップバッターとなった稲福は、窮地にも「楽しむしかない」と笑みを浮かべていた。序盤に訪れた逆転の好機は見逃し三振に倒れていた。「振らずに終わったので初球からいく」と向かってきた低め真っすぐを右中間へと運んだ。
チームは安打や四死球でじわじわと詰め寄り3―4の1点差にたどり着く。2死満塁で1番知念侑雅が「この雰囲気で打つ」と適時二塁打を放ち5―4と逆転。一巡して2回目の打席が回ってきた稲福が、ダメ押しの適時打を放ち7―4で勝利した。稲福は「今日の試合を経験し、気持ちで追い込まれることはもうない」と胸を張る。ここでとどまらず、さらなる高みを目指すつもりだ。
(名波一樹)
知念
000 001 006|7
200 000 020|4
首里
(知)山内、中村、山内―知念
(首)金城咲、宮里、松田、國吉、糸数―又吉
▽三塁打 稲福(知)、又吉(首)
▽二塁打 中村、知念(以上知)、松田(首)
<26日の結果> ▽2回戦 沖縄尚学 10―3 沖縄工 中部商 12―6 那覇国際 知念 7―4 首里 ウェルネス沖縄 1―0 具志川商 エナジック 9―0 西原 (八回コールド) 与勝 12―2 沖縄カトリック (五回コールド) 宮古 3―2 浦添商 (延長十回タイブレーク) 沖縄水産 6―3 北中城
<28日の試合> ▽3回戦 【セルスタ】9時 沖縄尚学―宮古 興南―北山 エナジック―中部商 【宜野湾】9時 美来工科―名護 嘉手納―コザ ウェルネス沖縄―与勝 【西崎】9時半 宜野座―豊見城 沖縄水産―知念