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名護延長制す 池宮城、強気直球で切り抜ける 美来工科―名護<第71回県高校野球春季大会>第7日


名護延長制す 池宮城、強気直球で切り抜ける 美来工科―名護<第71回県高校野球春季大会>第7日 美来工科―名護 延長10回タイブレーク、名護1死満塁、岸本竜の犠飛で勝利し、喜びを爆発させる名護の選手ら=28日、ユニオンですからスタジアム宜野湾(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 第71回県高校野球春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第7日は28日、沖縄セルラースタジアム那覇などで3回戦8試合を行い、8強が決まった。名護は美来工科に延長十回タイブレークの末に2―1で勝利した。嘉手納はコザを7―2で退け、ウェルネス沖縄は与勝に7―0で七回コールド勝ちした。沖縄水産は知念を5―1で、宜野座は豊見城を5―2で下した。エナジックは中部商に7―6で競り勝った。興南は北山に10―0の六回コールド、沖縄尚学は宮古に12―0の七回コールドで勝利した。30日に同会場とユニオンですからスタジアム宜野湾(市立球場)でそれぞれ準々決勝を行う。


 名護の池宮城悠がチームを信じて腕を振り、勝利を引き寄せた。八回から継投し、タイブレークの延長十回1死二、三塁の場面。「打たれても打撃で返せる」と強気の直球で攻め、無失点で切り抜けた。チームは直後に1点を奪取して、サヨナラで8強進出を決めた。

 1点を追いかける九回には中前打を浴びて2死二塁とされた。ピンチにも「これまで練習でやってきたことを出すだけだ」と直球とスライダーで凡打に打ち取り、追加点を許さなかった。チームは九回裏に追いつく底力を見せた。

 延長十回には投手としての意地も見せた。2死となった場面で、相手チームの投手に打順が巡った。それまで変化球も使っていたが「ストレートで行きたい」と勝負に出る。フルカウントまで粘られたが「1、2回戦よりも調子が良い」という最速131キロの真っすぐを投げ、内野ゴロに打ち取った。

 準々決勝の相手は秋王者の興南だ。昨年の春季大会は準々決勝で敗れており、池宮城は「先輩たちを越え、優勝したい」と頂きを目指して投げ続ける。

(名波一樹)

美来工科
 000 010 000 0 │1
 000 000 001 1x│2
名護
(延長十回タイブレーク)
(美)宮里、伊藝、仲松―上江洲
(名)大兼久、米村、池宮城―上地隆
▽三塁打 島袋(美)、上地隆(名)
▽二塁打 上地主(名)

 ●美来工科 最後の失点を悔やむ投手の仲松凱志 もう少しコースの投げ分けができていたら勝てたかもしれない。ここまで0点でつないできたので、抑えるつもりだった。もっと相手を圧倒できるよう、チームとしても自分としても成長したい。


<28日の結果>
▽3回戦
興南 10―0 北山
 (六回コールド)
名護 2―1 美来工科
 (延長十回タイブレーク)
宜野座 5―2 豊見城
嘉手納 7―2 コザ
沖縄尚学 12―0 宮古
 (七回コールド)
エナジック 7―6 中部商
ウェルネス沖縄 7―0 与勝
 (七回コールド)
沖縄水産 5―1 知念






<30日の試合>
▽準々決勝
【セルスタ】10時
興南―名護
沖縄尚学―エナジック

【宜野湾】10時
宜野座―嘉手納
ウェルネス沖縄―沖縄水産