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宮古島トライアスロンきょう号砲 歴史刻む活躍期す 上田、ロングで再び世界へ 五輪3度出場のレジェンド


宮古島トライアスロンきょう号砲 歴史刻む活躍期す 上田、ロングで再び世界へ 五輪3度出場のレジェンド 笑顔で活躍を誓う上田藍=11日、宮古島市平良のJTAドーム宮古島(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 【宮古島トライアスロン取材班】第38回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古島市、琉球新報社)が14日、開催される。3大会連続の五輪経験者、上田藍も出場予定で、「歴史ある大会でタイトルを取りたい」と意気込む。男子は前回王者が連覇するか、新たな王者が誕生するか注目される。本番目前の13日、バイクスタートの会場には出場選手らが続々とバイクの預託に訪れ、それぞれがレースへの思いを口にした。

 北京、ロンドン、リオの五輪に出場した日本女子トライアスロン界のレジェンド、上田藍(千葉)が宮古島大会に初挑戦する。女子優勝候補に名前が挙がる上田は「歴史のある大会でタイトルを取りにいきたい」と笑顔で頂点を狙う。

 高校生からトライアスロンを始め、2005年には日本ランキング1位となった。その後7度の日本選手権優勝、16年の世界トライアスロンシリーズでアジア人としては初の3位の成績を残した。

 東京五輪を目指したが19年に2度の大けががあり、選考基準を満たせず、4大会連続の五輪出場は逃した。パリへの挑戦を考えた時に「五輪への挑戦は十分にさせてもらった。大好きなトライアスロンでロングディスタンスの方が世界に挑戦できる」とロングの舞台へ主戦場を移した。22年からロングのカテゴリーに絞り、アイアンマン70・3・ウェーコで優勝、アイアンマン・コーダレーンで4位と記録を残している。

 宮古島大会は国内のロングで一番有名な大会というイメージがあった上田。周囲のロング経験者から絶対出てくるフレーズが「宮古島大会」だった。「やりがいがあり、楽しかったと聞いていたので宮古島は絶対に出て結果を残したい」と思い、日程が合って挑戦することができた。出場者が記入する項目には「絶対に落とさないで」とこれまでの戦績を書き、一般出場者として出場を勝ち取った。

 宮古島に入ってからも練習会場では写真撮影に応じたり笑顔で会話を楽しんだりしている。「トライアスロンが大好きな人たちと国内で一緒にレースができる貴重な機会を楽しみたい」と声を弾ませる。「宮古島からいっぱいのエネルギーをもらいに来た。見かけたら、ぜひ『藍ちゃん』と声をかけてほしい」と、宮古島の風景、そして島民の応援を楽しみにしている。「自分のベストを尽くし、笑顔で、トップでフィニッシュしたい」と意気込んだ。

 (屋嘉部長将)