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FC琉球逃げ切る 白井2得点 エースの風格 長野に4―3 <J3リーグ>第10節第2日【14日の試合】


FC琉球逃げ切る 白井2得点 エースの風格 長野に4―3 <J3リーグ>第10節第2日【14日の試合】 FC琉球―AC長野 後半、4点目を決め喜ぶ琉球の白井陽斗(左)=14日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(又吉康秀撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 サッカーの明治安田J3第10節第2日の14日、FC琉球OKINAWAは沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでAC長野パルセイロと対戦し、4―3で勝利した。通算成績は4勝2敗3分け。勝ち点15で順位は7位。前半は岩渕良太が先制、白井陽斗が追加点で今季7得点目、富所悠が3点目を蹴り込み、3―0で折り返した。後半は7分、15分と立て続けに失点し3―2。28分に白井の2得点目で4―2とした。その後に1点返されたが、最後は逃げ切った。

 次戦は20日、いわぎんスタジアムで第3節として組まれている、いわてグルージャ盛岡戦を行う。24日は午後7時から、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでYBCルヴァン・カップ1次ラウンド2回戦でガンバ大阪と対戦する。

 FW白井陽斗が2得点でエースの風格を漂わせた。

 けがで戦線離脱していた岩渕良太が万全でないながらも復帰戦で先制ゴール。追加点を決めたのが白井だった。幸喜祐心からの右スルーパスをDFがシュートコースに駆け込む前に蹴り込んだ。後半28分には頭で押し込んだ。8得点でJ3得点者1位に躍り出た。「選手、スタッフが信じて使ってくれているおかげ。みんなに感謝」と自然体だ。「チームの雰囲気がめちゃめちゃいい。若手、ベテラン関係なくいじったり、いじられたりする雰囲気でピッチでもそれが出ている」と笑みがこぼれた。

 チームは後半15分までに立て続けに2失点し、乱打戦になった。意地を懸けて猛攻を続ける長野に対し、効果的だったのは前線からのプレスだった。後半から投入の庵原篤人が引っかき回し、連動する形で白井、岡澤昂星が泥臭く、かつ献身的にボールを追い、パスミスを誘った。

 右MFの上原牧人も躍動した。後半に自陣でボールを奪い、すぐさま前線へ視野の広い縦パスを繰り出すなど、観客を魅了。「前へのプレーが求められていて、しっかり判断できている」とチームの大きな推進力となっている。

 (大城三太)


(1)タピスタ
琉球 4勝3分け2敗(15)
 4―3(3―0,1―3)
長野 2勝5分け3敗(11)

▽得点者 【琉】 岩渕(1)白井2(8)富所(3)【野】 山中2(2)杉井(1)
▽観客 2590人

 【評】琉球は前半で3―0と前線の3人が暴れた。しかし、後半に3失点と課題が残った。2失点はミドル位置からのシュートをたたき込まれ、警戒感が足りなかった。常に得点を取りにいくスタイルは琉球らしいが、勝ち点争いが厳しくなるシーズン終盤に向けて失点しない態勢も必要になる。

選手の特性見極める

 金鍾成監督(琉球)の話 岩渕が戻り、縦に入る動きで富所や幸喜と絡む動きが出てきた。選手の特性を見極めて、内容や相手チームによって組み合わせていければいい。後半3失点したが、苦しいなかでもしっかりボールを動かすことがゴールを守ることになる。

前半で試合に明暗

 高木理己監督(長野)の話 前半45分間で0―3という内容が試合の明暗を分けた。プロスポーツに身を置く者として見せてはいけない内容だった。チーム全体で反省しないといけない。後半に得点を奪ったが、疲弊する中で(追加点で)押し戻されてしまった。