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コラソン惜敗 東京に23―26 <JHL>【21日試合】


コラソン惜敗 東京に23―26 <JHL>【21日試合】 琉球コラソン―ジークスター東京 前半、サイドからシュートを決めるコラソンの仲程海渡=21日、那覇市の県立武道館(又吉康秀撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 日本ハンドボールリーグ(JHL)男子の琉球コラソンは21日、那覇市の県立武道館アリーナでジークスター東京と今季第20戦を行い、23―26で惜敗した。通算成績は3勝16敗1分け。勝ち点7で順位は11位のまま。前半は東江太輝のシュートで先制して序盤こそ競り合ったが、連続得点を許して差を広げられた。攻めても守備を崩せずに9―15で折り返した。後半は徐々に追い上げ、終盤に2点差まで迫ったが、最後は逃げ切られた。

 ジークスターの東江雄斗(興南高―早大出)はチームの中心選手として攻撃を組み立て、東長濱秀希(興南高―日体大出)、伊禮雅太(うた)(興南高―中央大出)は得点でチームに貢献した。

 コラソンの次戦は29日、愛知県の東海市民体育館で大同特殊鋼フェニックスと対戦する。

サイドで本領発揮 仲程、チーム最多9得点

 後半にGK島袋翔、衣笠友貴のセーブで堅守の流れをつくり、終盤には2点差まで迫った。ジークスターに最後まで食らいつく、手応えある内容だった。

 前半、立ちはだかる相手の高い壁に攻撃が行き詰まった。行く手を阻まれ、カウンターから連続得点を許し、徐々に引き離された。

 そんな中で気を吐いたのが仲程海渡だ。「最初でシュートを2本外したが、気負いはなかった」とこの日、チーム最多9得点。サイド攻撃で本領を発揮し、7メートルスローも全3本を決めた。

 弟・東江雄斗との兄弟対決となった太輝は「雄斗に苦しい場面で何度かやられた」と唇をかむ。それでも競り合った内容に「後半は守備を修正できた。チームとして成長できている」と前向きに捉えつつ、「勝ち切れていないのは悔しい」と次戦を見据えた。

 今季残り4試合。東江正作監督や選手たちはシーズン終盤にきて、チームの土台がしっかり固まりつつあると手応えを感じている。仲程は「大きい相手には運動量やスピードで勝負するしかない。武器である1対1勝負も成果が出ている。終わり方が良ければ来季につながる」と勝利への渇望感を示した。

(大城三太)

東京の東江躍動 地元で勇姿示す

琉球コラソン―ジークスター東京 前半、守備を突破しゴールを決める東京の東江雄斗

 コラソンの前に立ちはだかったのは、やはり東江雄斗だった。センターとしてボールを散らしながら展開を組み立て、時には自ら得点して勝利につなげた。チームは現在4位。上位4チームが争うプレーオフ圏内にいるが、気の抜けない正念場が続く。「アシストはそこそこできたが、苦し紛れのシュートで外し過ぎた。暑くて意識がもうろうとしていた。もっといい所を見せたかった」と申し訳なさそうだった。

 「沖縄での前回対戦はコロナになってしまい、出場できなかった。地元でプレーできることは格別。小中高生のお手本となれれば」と第一線で戦う勇姿を十分に示した。

 日本代表としてのパリ五輪出場を視野に入れ、「まずはけがをしないことが第一。しっかりメンバーに残れるように、みんなに勇気、感動を与えられるようなプレーがしたい」と決意した。

(大城三太)

伊禮きょうだい 沖縄の地で火花

試合後、勝敗に関係なく笑顔で腕を組む兄の伊禮雅太(ジークスター東京、左)と弟の伊禮颯雅(琉球コラソン)

 東江兄弟の他に、伊禮兄弟も沖縄の地で火花を散らした。初対決となったジークスターの兄・雅太(うた)とコラソンの弟・颯雅(そあ)が同じコートで見せ場をつくった。

 雅太は東江雄斗のポストプレーからボールを受けて得点するなど2得点。颯雅は前半、カウンターから個人技で強引にゴールへ切り込むプレーや、中央へ走り込んでのシュートで得点した。失点直後や攻めが滞った場面で状況を打開し、3得点した。

 雅太は「憧れの雄斗先輩と同じポジションなので負けられない思いもある。パスの精度、間合い、緩急の付け方など学びながら楽しくプレーしている」と充実感を漂わせた。颯雅は「(ジークスターは)兄貴以外にもスターがそろっているチームだが、GKを見て落ち着いて得点できた。残り4試合、勝つために頑張る」と闘志を燃やした。

 (大城三太)


▽男子
ジークスター東京(26)
 26―23(15―9,11―14)
琉球コラソン(7)

福井永平寺ブルーサンダー(16)
 32―31(12―18,20―13)
大崎電気(23)

豊田合成(37)
 37―23(19―8,18―15)
アースフレンズBM(14)

後半守備修正できた

 東江正作監督(琉球コラソン)の話 相手の中心選手3人をタイトにマークしていこうと話していたが、前半は二手先のプレーで相手ポストに集められ失点した。後半は守備を修正できた。ファウルトラブルが多くなり、難しい試合になった。