ハンドボールの第3回大伸杯第52回県中学生春季選手権大会は27日、八重瀬町の東風平運動公園体育館で男女決勝までを行った。女子の沖縄東は仲西を31―23で破り、初優勝を飾った。
これまで一度も勝てなかった。沖縄東の決勝の相手は幾度も敗北を喫した仲西。しかしこの日は、CB松川桜和音の鮮やかなカットインと45度の伊良波奈々のロングシュートを中心に攻撃を展開。堅守で相手エースを封じて猛攻へとつなげ、一度もリードを許さず初優勝をつかみとった。
序盤から主導権を握った。重圧をかけてミスを誘い、パスカットから縦につないで速攻を決めた。7メートルスローを決めきれずとも、リバウンドを押し込み1点への執念も光った。
16―12で折り返した後半、パスカットから単独速攻を許して一瞬、流れを渡しかけた。それでもチームに焦りはなかった。松川は中央から相手守備の2枚を割ってゴールへとねじ込んだ。相手ファウルでフリースローとなると、伊良波が力強いロングシュートでネットを揺らした。相手の横一線守備をチームのパスワークでかき回し、ノーマークのサイドもゴールへとねじ込んだ。
平良徳彦監督は「子どもたちが自分で役割を判断してプレーした結果だ」と勝因を語る。松川は主将として「仲西もさらに強くなるので、その上のプレーで勝って全国へ行く」と夏を見据える。チーム最多得点を挙げた伊良波は「みんな盛り上がって雰囲気良く戦えた。このまま全国優勝を目指したい」と自信をつかんだ様子だった。
(名波一樹)