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県勢初、女子体操で世界へ 浦添出身・棟田 コーチ「世界で戦うポテンシャルある」


県勢初、女子体操で世界へ 浦添出身・棟田 コーチ「世界で戦うポテンシャルある」 棟田琳音(相好体操クラブ提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 屋嘉部 長将

 体操のNHK杯(16~19日、群馬県)の女子個人総合で、浦添市出身の棟田琳音(神森小―三重・三滝中3年、相好体操ク)が10位に入るなど結果を残した。24日からは、ウズベキスタンで行われる第17回アジアジュニア体操競技選手権大会に日本代表として出場する。体操の女子で県勢が日本代表となるのは初めて。棟田は「日本代表の実感はまだないが、世界で今自分がどれくらいの位置にいるか知れるのが結構楽しみ」と初の海外での大会に挑む。

 5歳で体操と出合った。小学2年生から選手コースのあるケンケン体操クラブに入ると小学3年生で県大会、6年生で九州大会を制した。全国大会にも3度出場。より上のレベルを目指し、中学生になるタイミングで三重県の相好体操クラブに所属した。

4月の全日本体操個人総合選手権で平均台の演技をする棟田琳音(相好体操クラブ提供)

 三重県でも競技力を上げて、中学2年生で初の大舞台である全日本の種目別選手権に出場した。得意の跳馬で8位に入り「あの景色は忘れられない」と話し24年は個人総合で大会に出場することを目指していた。

 ゆか・跳馬・平均台・段違い平行棒の4種目を行う個人総合を戦い抜くために、筋力やスタミナをつけるトレーニングを重ねた。全種目で技の構成の難度も上げてきた。その後は東海ジュニア大会中学生の部・個人総合で優勝し、全国中学校選手権大会の個人総合で9位に入るなど成績を残した。ことし4月の個人総合の全日本選手権では13位、ジュニア選手の中では1位となり、アジアジュニアへの出場を決めた。NHK杯で10位に入るなどシニアの選手もいる中で好成績を収め続けている。

 指導する外村和才コーチは「世界で戦うためのポテンシャルがあり、まだまだ伸びしろもある。さらに経験を積んでほしい」と期待を込める。

 沖縄が大好きな気持ちは今も変わらない。年末年始には帰郷して、家族や友人から「おめでとう」など声をかけてもらった。「久々の沖縄でリフレッシュした」と声を弾ませる。

 アジア大会では団体、個人総合、種目別全てに出場する。海外選手の演技を見ることも楽しみにしている。「自分の持っている力を出し切って演技をしたい。団体にも貢献して個人ではメダルを取りたい」と目標を語り、日本代表としての一歩を踏み出す。

 (屋嘉部長将)