北山が乱打戦制す　金城、投打に奮闘　夏の甲子園県大会第3日

　第106回全国高校野球選手権沖縄大会第3日は29日、沖縄セルラースタジアムなどで1回戦7試合を行った。美里は中部農林を5―2で破り、北山は嘉手納に9―8で競り勝った。美来工科は南部工・向陽に4―3で、中部商は那覇に10―6で勝利した。西原は浦添工を8―5で下した。普天間は那覇工に12―0で五回コールド勝ち、糸満は沖縄高専に10―0の五回コールド勝ちした。　30日は同会場などで1回戦7試合が行われる。

　気温30度を超える炎天下の中、北山が3時間に及んだ乱打戦を制した。逆転勝ちを果たした北山の主将、金城佑京（3年）は足をつらせながらも投打で奮闘した。

　後半は激闘だった。0―4で始まった六回裏。安打や四球などで出塁し2死満塁に。「ここで打つしかない」と渡具知星太（3年）が左へ走者一掃の適時打。これを皮切りに、北山はこの回で5点を挙げ5―4と大逆転を果たす。

　七回は1点を奪い合い、6―5と気が抜けない展開に。八回表には、足がつって外野に下がっていた先発投手の金城が八回表に再びマウンドに上がった。

　強気の直球で押し続けた金城は、その裏の攻撃で無死満塁で打席に立ち、右への適時二塁打で3点を奪取。九回表で3点を奪われるも9―8で逃げ切った。

　金城は「自分たちの野球を貫く」と次戦を見据えた。

　（名波一樹）