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津波(走り幅)2位、五輪絶たれる 参加標準届かず悔しさ 陸上日本選手権第3日


津波(走り幅)2位、五輪絶たれる 参加標準届かず悔しさ 陸上日本選手権第3日 男子走り幅跳び 7メートル90で2位の津波響樹=デンカビッグスワンスタジアム
この記事を書いた人 Avatar photo 古川 峻

 パリ五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権第3日は29日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムで行われ、男子走り幅飛びの津波響樹(那覇西高―東洋大出、大塚製薬)は7メートル90で2位となり、パリ五輪の参加標準記録は突破できなかった。世界ランキングでも五輪出場は絶たれた。男子やり投げの比嘉遥(興南高―九州共立大―同大学院出、フクモト工業)は72メートル36で10位、男子円盤投げの藤原孝史朗(沖縄カトリック高―九州共立大―同大大学院)は49メートル23で12位だった。男子U20 400メートルの平川慧(コザ高―東洋大)は47秒03で決勝進出した。


 最終6回目の試技を終えた津波響樹は天を見上げ、嘆息した。「パリに向けてしかやっていなかった。悔しいの一言しかない」。この日一番の7メートル90を跳んだが、五輪の参加標準記録は超えられず、2大会連続の五輪代表への道が絶たれた。

 5回目の試技はファウルだったが、8メートルを優に超える大ジャンプを見せていた。手応えをつかんで臨んだ最終試技だったが、「それをものにできなかった」。踏み切る瞬間にスピードが少し落ちたようだった。最終試技は「ほとんど覚えていない」という。

 今季はパリ五輪出場を目指し海外大会にも参加してきたが、8メートル台の記録は出せず、世界ランキングでも代表入りの可能性はなくなった。今後について「来年東京で世界陸上があるので、それに向けて切り替えていく」と悔しさを押し殺したように淡々と答えた。

 (古川峻)