沖電工杯第58回県サッカー祭り(主催・県サッカー協会、琉球新報社、特別協賛・沖電工)は25日、A組とB組の決勝までが恩納村の赤間総合運動公園サッカー場で行われた。A組決勝は那覇西がPK戦の末に前原に競り勝ち、2連覇を達成した。0―0のままPK戦となり、那覇西は5人全員が決めて勝利した。B組決勝は八重山商工が10―0で美里工に大勝した。前半を1―0で折り返した八重山商工は、後半に大量9得点を奪った。
PK戦、全員決め連覇 那覇西
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無得点のままもつれこんだPK戦で、那覇西は5人全員が確実に決めて勝利をつかんだ。最後のキッカーとなった中村瑠唯は「自分が決めて勝利したかった」と左下にきっちり蹴り込んだ。
1番手の真境名駿平主将は「盛り上げていこうという気持ちで蹴った」とPK戦に臨むチームを勢いづけた。今大会では試合を重ねるごとにチームの雰囲気も良くなっていったといい、「練習の成果を出せた」と連覇の喜びを仲間と分かち合った。
決勝前半は前原の攻撃を受けたが、しぶとく体を寄せてゴールを許さなかった。後半はほとんどの時間帯でボールを支配し、ペースを握った。相手陣地でパスを回し続けたが厚い守備を崩せず、課題も残った。
右サイドバックの西原和孝は大会を通し、成長を実感していた。「守備から前線の攻撃に転じて得点し、アシストにも絡むことができた」と胸を張る。
センターバックの國吉櫂士(かいじ)は「決勝は失点をしなかったが、チームとして攻撃で決めきることができず悔しい。チームワークを磨き、九州、全国に挑みたい」と底上げを誓った。
(大城三太)
後半、怒濤の9得点 八重山商工
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八重山商工は前半、左サイドから駆け上がった砥板(といた)京之介がシュートを放ち、GKのこぼれ球を仲本英太郎が押し込んで先制した。
後半に入るとギアを上げ、怒濤(どとう)の攻めで9得点と圧倒した。砥板はコーナーキックや中央からのドリブルシュートなどで3得点と暴れた。「前半は風向きが不利で、動きが落ち着かなかったが、後半は本来のプレーができた」とサイドを有効に使った。
左ハーフの柏瀬裕太は2得点。「前半の4バックから、後半は3バックにして攻撃を厚くした。一つ前に仕掛ける動きができた」と攻める姿勢を鮮明にした。
木村永遠主将(3年)は中央から個人技を絡め、左足で押し込んだ。「追い風の中でつないで、自分たちの形をつくることができた。得点が入ればどんどん良くなるチーム。立ち上がりからこういうプレーができるようにしたい」と課題も口にした。
(大城三太)