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荒川ら県勢4人決勝Rへ ソニー日本女子選手権第2日


荒川ら県勢4人決勝Rへ ソニー日本女子選手権第2日 10番 ティーショットを放つ荒川怜郁=6日、名護市のかねひで喜瀬CC(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 ソニー日本女子プロ選手権第2日は6日、名護市のかねひで喜瀬CC(6670ヤード、パー72)で行われた。前週覇者で国内四大大会初優勝を目指す竹田麗央が5バーディー、ボギーなしの67と伸ばし、通算13アンダーの131で首位を守った。3打差の2位に岩井明愛、さらに1打差の3位に山下美夢有が続いた。通算8アンダーの4位に大出瑞月、7アンダーの5位に阿部未悠ら4人が並んだ。古江彩佳と小祝さくらは17位。県勢の新垣比菜、荒川怜郁は2アンダーの40位に入った。宮里美香、仲宗根澄香ら1アンダーまでの69人が決勝ラウンドに進んだ。昨年大会優勝の神谷そら、稲見萌寧は予選落ちした。諸見里しのぶ、千葉華も通過できなかった。(出場129選手、晴れ時々曇り、気温31.3度、南南西の風2.0メートル、観衆1765人)


荒川、ドライバー修正し浮上

 荒川怜郁(れいか)は、ドライバーを武器に2アンダーとスコアを伸ばし、40位で予選を突破した。

 初日はドライバーのティーショットで2ホールをOB。この日は修正を試みて、「ティーを低く、スイングで大振りしないように」とコンパクトさを心掛けた。方向性が良くなり、OBはなし。「平均飛距離は250ヤード。ランが出てたので、距離が落ちてる感じはそんなにしなかった」と得意のドライバーが生きた。

 「2アンダーまでに入れば予選を通過できる」と意識しながらプレーした。前半、いずれもパー4の13番、16番でバーディーを奪取し、波に乗った。

 しかし、後半パー4の1番でつまずく。スプーンで放ったティーショットは右の深いラフへ。つま先上がりの難しい場所からで、砂の多いバンカーへはまった。アプローチでピン2メートルへつけたが、パーパットを外しボギーとした。5番で2アンダーに戻し、「その後も、どたばただった。1・5メートル、2メートル残しのパターで耐える場面が続いた」と辛抱強くしのいだ。

 「地元開催のメジャー大会に現役で出場できるのは一生に一度あるかないか」と恵まれた機会を生かし、自身の成長につなげる。

 (大城三太)


新垣、根気でパーセーブ

 新垣比菜は根気よく16ホールでパーセーブを積み上げ、スコアを維持して2アンダーの40位で決勝ラウンドへ進んだ。「ショットの距離感があまり良くなく、アプローチやロングパットでパーを取ることができた。バーディーチャンスが少なかった」と淡々とした様子。「今日のゴルフだと予選通過はあぶないなと思っていた」と安堵(あんど)の表情も見せた。

1番 パットを放つ新垣比菜(大城直也撮影)

 待ち望んだバーディーは後半パー4の15番。ティーショットの後、7番アイアンで残り2メートルまで寄せ、パットできっちりカップへ沈めた。「我慢してやっと取れた」と、8番のボギーから巻き返しイーブンに戻した。

 「先月が一番良くなかった」というショットは、まだまだ好転する余地を残しており、決勝に向けて軌道修正を図る。「自分の調子や状況を見ながら、バーディーを狙えるホールは狙う。ボギーにならないようにスコアをまとめたい」と自分のスタイルを貫き、コースと向き合う。

 (大城三太)


最終ホールでバーディー 仲宗根、57位通過

 仲宗根澄香は最終18番のパー5で、残り2メートルのバーディーパットを決めると、肩の荷が下りたような安堵(あんど)の表情を見せた。このパットで1アンダーに戻し、予選通過ラインに届いた。

18番 バーディーを奪って決勝ラウンド進出を決め、笑顔でホールアウトする仲宗根澄香(大城直也撮影)

 4バーディー、4ボギーと、山あり谷ありの展開だった。「我慢のゴルフで、気持ちを切り替えて次のショットに向かうことの連続だった」と苦しんだ。

 前半1、2番、後半13、14番で連続ボギーをたたいた。「ショットが良くなかった。グリーンも難しく、ラインも読めず、入らずだった」と気落ちしそうになった。それでも、崩れかけるのを踏みとどまった。

 我慢が続くなかで、光明だったのが8番パー3のバーディー。「8メートルの長いパットだったが、右へのフックラインでカップのふちから入ってくれた。ここで気持ちが前向きになれた」と持ち直し、10、12番のバーディーへつなげた。

 「決勝はスコアを伸ばしていくだけ」とやる気をみなぎらせてクラブを握る。

 (大城三太)


宮里、耐えて57位 決勝Rで巻き返し誓う

 宮里美香は前半でスコアを三つ落とすも、後半は2バーディー、1ボギーと耐えて決勝への道を切り開いた。この日は2オーバーだったが、初日の貯金もあり1アンダー58位で通過した。

10番 ティーショットを放つ宮里美香(大城直也撮影)

 もがいた前半は「難しいホールが多く、スコアの伸ばし合いにはならないと思っていたが、ショットがうまくいかず、ラフばかりだった。メンタル的にきつかった」と表情を曇らせた。

 後半の11番パー4で待望のバーディー奪取。残り110ヤードを2打目で80センチに寄せて、カップに沈めた。「ちょっとずつ気持ちが乗ってきた。後半はチャンスをつくれた」と14番でもスコアを縮めた。

 大事なポイントになると予想していたドライバーでつまずき、決勝での巻き返しを誓う。「緩いゴルフをしているわけではないので、前向きにいきたい」と気持ちを切り替えて残り2日間に挑む。

 (大城三太)


勝負どころ決められず

 予選通過を逃した諸見里しのぶ 今日は3バーディー、6ボギーの3オーバーだった。勝負どころで決め切れなかったのは悔しいが、プロゴルファーとして2日間とても幸せな気持ちでプレーした。生まれ育った名護でメジャー大会に再び出場でき、応援してくれた人に感謝の思いを伝えたい。


楽しくプレーできた

 予選通過はならなかった千葉華 18番から折り返しの1番で連続バーディーを取れたのは良かった。今季は今までにないほど調子が落ち込んでいるが、今大会は楽しくプレーできた。ゴルフって面白いなと思えた。クォリファイングトーナメント(QT)に向けて、あせらず調整していく。