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沖尚、陸上1600メートルR頂点 県高校新人体育大会


沖尚、陸上1600メートルR頂点 県高校新人体育大会 男子1600メートルリレー決勝 終盤の競り合いを制し、ガッツポーズでゴールする沖縄尚学のアンカー比嘉駿(左)=15日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 渡真利 優人

 陸上の県高校新人体育大会は15日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われた。男子1600メートルリレーは沖縄尚学(照屋寛太・金城匠真・佐久眞舜・比嘉駿)が3分27秒49で頂点に立ち、13日の400メートルリレーと2冠に輝いた。男子200メートルは下地明太(那覇西)が22秒68、同女子は喜友名心羽(同)が27秒46で優勝した。喜友名は13日の100メートルも制している。男子800メートルは中村清人(北山)が1分59秒05で、同女子は金城蘭(那覇)が2分20秒21で頂点に立った。男女とも那覇西が総合優勝を果たした。


アンカーで逆転、2冠

優勝した沖尚の(左から)照屋寛太、金城匠真、佐久眞舜、比嘉駿=15日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)

 激しいレース展開に会場は興奮のるつぼと化した。男子1600メートルリレーは、沖縄尚学(照屋寛太・金城匠真・佐久眞舜・比嘉駿)の2年生4人組が優勝をつかみ取った。

 1走は決められたレーンを走るセパレートコース。照屋は「外レーンの知念について行った」と上々の走りを見せた。3位でバトンをつなぎ2走の金城は順位を維持した。3走の佐久眞は「勝負どころだと思った。4走に余裕を持たせたかった」。序盤から一気に前との距離を詰めて順位を2位に上げた。勢いをつけアンカーの比嘉に託した。

 1位の普天間とアンカー同士、激しく火花を散らした。「なかなか抜かせてくれなかった」としつつ、「体はきつかったけど気持ちは楽にいけた」と比嘉。最終コーナーを曲がり直線コースに入ると、全力を振り絞った。残り30メートル付近で追い抜き逆転を果たした。

 沖縄尚学は13日の400メートルリレーでも優勝し、2冠を達成した。佐久眞は「県総体が終わって新チームとなり、優勝だけを目指していた。サブメンバーを含めて2冠を達成することができてうれしい」とメンバーを見渡し、満面の笑みを浮かべた。

 (渡真利優人)


中村(北山)800メートルV ライバル対決制す

 ゴールまで残り約20メートル。怒濤(どとう)の巻き返しを図り、優勝を勝ち取った男子800メートルの中村清人(北山2年)はゴールし勝利の握り拳をつくった。

 レースは「中学3年の頃からライバル」という同じ北山の森田駿太が常に先頭をキープしていた。「絶対に勝ちたい」という気持ちを持ち続け、最後の力を振り絞りゴールライン直前で森田を追い抜いた。

 同校対決を制したものの、目標としていた1分57秒台には届かなかった。南九州大会後から内転筋とお尻の筋力強化に取り組んでいる。「効果はまだわかない」としつつも「ラストスパートで楽に力を出せるように」と今後もトレーニングを重ねるつもりだ。

 (渡真利優人)


喜友名(那覇西)100・200 2冠 1年生、自己最高更新

 女子200メートルで優勝した喜友名心羽(那覇西)は1年生ながら100メートルとの2冠を達成した。

 「スタートが苦手で一歩目が上にはねてしまう」との課題を踏まえ、力の伝える方向を意識した。前半はスピードを維持し上位に食い込んだ。ただ「体力には自信がなかった」と言い、「最後のカーブで隣(他の選手)が見えて焦った」と苦笑い。得意とする直線コースで加速し、ゴールラインまで駆け抜けた。

 自己ベストを更新する27秒46での頂点に「とてもうれしい」と達成感を示した。九州大会では「タイムをさらに縮め、初戦を突破する」とさらなる高みを目指す。

 (渡真利優人)


下地(那覇西)200メートル優勝 最終盤、競り合い制す

 男子200メートルの下地明太(那覇西2年)は接戦を制した。

 「序盤の100メートルは8割の出力でリラックスした走りをした」と言い、力を温存したまま1位をキープ。最終コーナーを曲がり、残り50メートルの直線で3人が一気にラストスパートをかけた。激しい競り合いを見せ、2位とはわずか0・11秒差で制した。

 台風による向かい風の影響もありながら、自己ベストに近い22秒68を出した。「風の強さを感じながら走ったが、ベストに近いタイムを出すことができて良かった」と満足そうな表情を見せた。

 ただ、「序盤のリラックスした走りでスピードを上げないと、九州では勝てない」とも。課題を見つけ、さらなる飛躍を決意した。

 (渡真利優人)