リーグ優勝チームに楽しみな大型サウスポーが現れた。ソフトバンクで7月に支配下登録された24歳の前田純がプロ初登板で先発し、堂々の6回無失点で初勝利。「自分が主役と思って投げた」と柔和な笑みを見せた。
身長189センチ、体重85キロと恵まれた体格から投げ下ろす。1―0の一回は1死一塁からマルティネス、レイエスの強打者を鋭く沈むチェンジアップで連続空振り三振。デビュー戦とは思えない落ち着きで3安打に抑え、好調の日本ハムに二塁すら踏ませなかった。
先輩の山川と同じ中部商高を出て、日本文理大から昨季に育成ドラフト10位で入団。オフに今年43歳の大ベテラン和田と自主練習をともにしたことが転機となった。チューブを使って2時間近くも体幹を強化する日々を過ごし、下半身主導の投球を心がけ「それがめちゃくちゃはまった」。今季の2軍戦では19試合登板で10勝と急成長した姿を1軍でも見せ、ポストシーズンの先発争いにまで名乗りを上げてきた。
日本ハム―ソフトバンク25回戦(12勝12敗1分、13時、エスコンフィールド北海道、37527人)
ソフトバンク
120 001 002|6
000 000 200|2
日本ハム
▽勝 前田純1試合1勝
▽敗 加藤貴26試合10勝9敗
▽本塁打 ダウンズ1号(1)(加藤貴)
▽二塁打 伏見
▽犠打 今宮
▽暴投 杉浦
▽試合時間 3時間3分
【評】ソフトバンクが日本ハム戦の連敗を7で止めた。育成出身の前田純が6回無失点でプロ初登板での白星を挙げた。ダウンズの初回先頭打者本塁打で先行し、二回は柳町の2点打、終盤も着実に加点した。日本ハムは投打で精彩を欠いた。
小久保監督(前田純に)「初登板で立派なもの。十分すぎる投球」
(共同通信)