手が届きかけた最優秀防御率のタイトルは、無情にも雨に阻まれた。オリックスの宮城は6回1失点と好投していたが、七回の味方の攻撃中に雨脚が強まって試合が打ち切られ、ベンチで涙を拭った。「打たれて駄目だったらすぐに切り替えられるが、可能性があったので悔しい」と率直に言った。
三回までは丁寧に打たせて取り、一人の走者も許さない。失点は四回の犠飛だけ。規定投球回に到達して最優秀防御率を獲得するには、無失点で7回1/3以上か1失点で8回1/3以上を投げることが必要だった。「計算して投げた」と言うように、六回までの球数は79球で、終盤まで投げる余力は残っていた。
開幕投手を務めた今季は5月に大胸筋を痛めて約1カ月半、戦列を離れたことが響き、規定には1回1/3届かなかった。「けがしない体、規定を投げ切ることを意識して、また一からやりたい」と来季こその思いを口にした。
楽天―オリックス25回戦(オリックス15勝10敗、18時、楽天モバイルパーク宮城、22346人)
オリックス
0512000x|8
000100 |1
楽天
(7回表降雨コールドゲーム)
▽勝 宮城20試合7勝9敗
▽敗 早川25試合11勝6敗
▽本塁打 若月3号(4)(早川)セデーニョ15号(2)(早川)
▽二塁打 西川2、宗、小郷
▽犠打 大城
▽犠飛 浅村
▽盗塁 茶野(5)
▽失策 入江
▽投手失策 早川
▽与死球 宮城(辰己)早川(大城)
▽試合時間 2時間25分(中断39分)
【評】七回表1死降雨コールドゲームでオリックスが大勝した。二回に若月の満塁本塁打などで5点を先取し、三、四回に計3点を加えた。宮城が6回1失点で7勝目。楽天は早川が4回8失点と崩れて6敗目。チームは5年ぶりの8連敗。
(共同通信)