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陸上・赤嶺(少年男子やり投げ)実りの戴冠<SAGA2024国スポ>第9日


陸上・赤嶺(少年男子やり投げ)実りの戴冠<SAGA2024国スポ>第9日 少年男子Aやり投げ決勝 67メートル77を投げて自己ベストを更新し、優勝した赤嶺勝永=13日、佐賀市のSAGAサンライズパークSAGAスタジアム(小川昌宏撮影)
この記事を書いた人 アバター画像 大城 三太

 国民スポーツ大会「SAGA2024」第9日は13日、佐賀県各地で行われた。陸上少年男子Aやり投げの赤嶺勝永(しょうえい)=那覇西3年=が67メートル77で優勝した。成年男子走り幅跳びの津波響樹(大塚製薬)は7メートル89で2位。成年女子やり投げの小田まゆ(Fustar)は54メートル33で6位に入った。成年女子5000メートル競歩の淺野愛菜(中京大2年)は16位。なぎなた成年女子の演技は3位。試合は2回戦で青森を3―0で下し、3回戦へ進んだ。カヌー成年男子スプリントカナディアンシングル200メートルの宮国志匠(なるゆき)(沖縄県協会)、當銘孝仁(新潟・アーネスト)は14日の決勝へ進んだ。同種目少年男子の當山魁来(かいら)(沖縄水産高3年)も決勝へ進出した。空手の組手団体は1回戦で敗れ、組手、形個人ともに上位進出はならなかった。銃剣道は2回戦で青森に2―1で敗れた。


狙い澄まし自己記録更新

 少年男子Aやり投げの赤嶺勝永(那覇西3年)は67メートル77の自己ベストで優勝。「前日から調子が良かった。自分を信じて楽しく投げることができた」と達成感に満ちた表情だった。

 1投目の66メートル66で早々に自己ベストを更新し、3投目でさらに伸ばした。那覇西高で投てきを指導し、現在は豊見城高で勤務する赤嶺永哲氏はおじ。「一緒に住んでいて、食事の時もやり投げのことを考えている」とマンツーマン指導を受けている。おじが持つ県高校記録68メートル62には届かず、「抜くことができなかったのは悔しい」と思いをたぎらせた。

 好記録が出た理由を「無理に投げにいこうとせず、体重をきちんと後ろに残した。腕と体を連動させて全身の『しなり』で飛ばすように意識して投げた」。さらに、向かい風だったことから「低く投げることを心がけた」と狙い通りの放物線を描くことに成功した。

 競技を続けるために千葉県の国際武道大に進学予定。飛躍への大きな推進力となった「自分を信じて投げる」というメンタリティーに確信を得た大会となった。

 (大城三太)


スタミナ不足

 成年女子5000メートル競歩で16位の淺野愛菜(中京大2年) 2000メートルまでは自己ベストを更新するペースでいけたが、3000~4000メートルにかけて、ペースが落ちてしまった。スタミナ不足だった。大会で5000メートルを走るのは年に1、2回程度で、主に10000メートルや20キロを走っている。大学生活を楽しんでいる。


小田(成年女子)やり投げ健闘6位

成年女子やり投げ決勝 54メートル33を記録し、6位入賞を果たした小田まゆ=13日、佐賀市のSAGAサンライズパークSAGAスタジアム(小川昌宏撮影)

 成年女子やり投げの小田まゆ(Fustar)が54メートル33の6位入賞と健闘した。「2019年の茨城国体の7位から入賞が遠ざかっていたのでうれしい」とほくほく笑顔だった。

 本番2日前に佐賀入りし「動き、感覚とも良くて、良い状態で試合に臨めた」と結果を残せる予感があった。遠くへ投げようとするあまり、角度を高めに入るのが課題だった。その結果、力がやりに伝わらずすっぽ抜けてしまうこともしばしばだった。「角度を抑えながら投げることができた。常にその部分のことだけを意識していた」と投げの瞬間のリリースのが重要だったと説明する。

 来年6月の日本選手権の標準記録を突破し、新たな目標へと突き進む。4月から沖縄市の美咲特別支援学校で教師として勤務している。「九州共立大で一つ上の先輩である當間汐織さんの57メートル44の県記録を破りたい」と後ろ姿を追い掛ける。

 (大城三太)


 (佐賀県SAGAサンライズパーク陸上競技場)

▽100メートル予選

 「1組」 (7)与那原良貴(メイスンワーク) 11秒62=落選

▽走り幅跳び決勝 (2)津波響樹(大塚製薬) 7メートル89

▽5000メートル競歩決勝 (16)淺野愛菜(中京大) 23分36秒08

▽やり投げ決勝 (6)小田まゆ(フュースター) 54メートル33

▽300メートル障害予選

 「4組」 (7)戸谷浩徳(コザ高) 38秒64=落選

▽やり投げ決勝 (1)赤嶺勝永(那覇西高) 67メートル77

▽走り高跳び決勝 仲井真昇栄(中部商高)=記録なし