県高校新人体育大会は29日、県内各地で行われた。バスケットボールの男子決勝は興南が74―66で沖縄水産を下し、5年ぶり13度目の優勝を果たした。女子は石川が90―48で小禄を破り、2年連続2度目の頂点に立った。
守備修正、18点差逆転
18点のビハインドを守備を修正した興南がひっくり返し、5年ぶりの優勝を果たした。井上公男監督は「長いこと勝っていなかったが、新チームは3年生の分も気持ちを背負って勝ち取った」と指示でかれた声で、うれしそうに褒めた。
相手の沖縄水産は準々決勝で大会4連覇中の美来工科を破るなど勢い付いていた。前半だけで3点弾を8本沈められた。第3クオーター(Q)序盤に18点差ついたが3点弾を防ぐ「もう一歩前に出る守備」(井上監督)が効き始めた。
平良陽や知念龍輝を中心にハンドラーやシューターに激しく当たって外からのシュートの確率を下げた。インサイドは2メートルを超えるフォロンショ・イヤヌオルワ・サムエルやオモメジ・イフェオルワ・オルワペルミがリバウンドを支配。第4Qで追い付くと、堅守で攻撃を止め、最後は内外バランスよく得点を重ねて逆転で勝負を決めた。
井上監督が「地味かもしれないがオールラウンダー」と評する知念は攻守で活躍。前半の苦しい時間帯でドライブや3点弾などで7得点し、後半は堅守を見せた。「やることを徹底し、隙のないチームにしていく」と知念。近年たどり着けていない全国の舞台を目指す。
(屋嘉部長将)
石川、女子2連覇 高さ、速さある攻撃で差
昨年の新人大会で初優勝した石川が高さと速さのある攻撃で90―48と差をつけ、2連覇を達成した。
第1Qは小禄の外からのシュートが決まり、14―16とリードされてしまう。しかし、第2Qからはインサイドはゴール下を185センチのボリー・アイダ・ラソウルが守り、外からは福田琉心が飛び込んでリバウンドを死守するなどして、得点につなげた。外からは渡口光がシュートだけでなく、ドライブなどで守備をかいくぐり得点を重ねた。
1年生ながら全国総体にも出場した福田と渡口。インサイドで活躍した福田は「リバウンド後の得点ができなかったり、フリースローの確率も良くなかった」と反省も忘れない。得点やゲームをコントロールで貢献した渡口は「新チームは気持ちの面やスピードの面などでもっと成長しないといけない」と全国大会を見据えた。
(屋嘉部長将)
(27~29日・沖縄市体育館)
【男子】
▽2回戦 沖縄水産131―56首里東、沖縄尚学93―54美里・美咲特支、北中城97―51那覇、名護65―64宮古工、コザ107―68普天間、読谷74―66那覇西、美来工科85―50知念、南部農林87―80八重山、浦添64―57那覇国際、豊見城20―0北山、向陽53―43開邦、前原80―43糸満、小禄116―30宮古総実、北谷84―54宮古、西原109―62石川、興南74―69宜野湾
▽3回戦 沖縄水産105―23沖縄尚学、北中城90―53名護、コザ100―45読谷、美来工科130―49南部農林、豊見城78―51浦添、前原73―40向陽、小禄104―66北谷、興南156―38西原
▽準々決勝
コザ 78―58 豊見城
興南 90―49 前原
小禄 79―65 北中城
沖縄水産 59―50 美来工科
▽準決勝
興南 65―57 コザ
沖縄水産 75―39 小禄
▽3位決定戦
コザ 76―52 小禄
▽決勝
興南
74―66(20―23,11―20,15―10,28―13)
沖縄水産
【女子】
▽2回戦 石川154―23沖縄尚学、前原43―41糸満、西原69―48北中城、豊見城63―61中部商、那覇国際116―41北山、知念63―30向陽、宮古66―60那覇商、コザ104―32読谷、小禄138―20興南、開邦56―40豊見城南、浦添商50―41首里東、KBC80―60首里、普天間81―28浦添、具志川91―38具志川商、名護71―57八重山、那覇60―42那覇西
▽3回戦 石川121―39前原、西原100―47豊見城、知念67―57那覇国際、コザ85―41宮古、小禄177―11開邦、KBC177―31浦添商、普天間55―52具志川、那覇65―49名護
▽準々決勝
石川 105―62 KBC
知念 46―43 普天間
小禄 83―54 コザ
西原 75―54 那覇
▽準決勝
石川 91―24 知念
小禄 54―45 西原
▽3位決定戦
西原 68―34 知念
▽決勝
石川
90―48(14―16,30―12,23―11,23―9)
小禄