全日本大学駅伝は3日、名古屋市の熱田神宮から三重県伊勢市の伊勢神宮までの8区間、106・8キロで争われ、国学院大が5時間9分56秒で初優勝を果たした。
全日本大学駅伝で悲願の初優勝を果たした国学院大。レースは沖縄出身の嘉数純平(3年)で始まり、上原琉翔(3年)が締めた。アンカー対決を制した上原はゴールテープを切ると、待っていた嘉数らに笑顔で飛び込んだ。
9・5キロと最短区間の1区を任された嘉数。お互いにけん制しあうスローペースの中、トップ集団の中央で様子をうかがった。9キロ過ぎにペースが上がると嘉数も反応。トップの選手に食らいついた。
その後は一時6位まで下がるも徐々に順位を上げて、トップと4秒差の2位でアンカーの上原にたすきが渡った。
最長距離19・7キロの最終第8区。上原はすぐに1位の青山学院大に追い付き、並走状態となった。後ろから追ってくる駒沢大を確認した上原は「行けるところで行ってこいという指示で、自分でも行ける感覚があった」と9キロ過ぎに勝負を仕掛けた。青山学院大を引き離すと、次第に差を広げていく。最後のストレートで上原が振り返ると駒沢大が迫っていたが、最後まで追い付かせなかった。
「みんながつないだたすきを優勝という形でゴールできた」と満足そうな上原。ゴールで待っていた嘉数も「琉翔がゴールした時に同じ沖縄出身で本当に良かった」とうれしそうに振り返った。来年の箱根路も制しての3冠に向けて、上原と嘉数の活躍を期待せずにはいられない。
(屋嘉部長将)
▽総合成績(1)国学院大(嘉数、青木、辻原、高山、野中、山本、平林、上原)5時間9分56秒(2)駒大5時間10分24秒(3)青学大5時間10分41秒(4)創価大5時間13分17秒(5)早大5時間14分24秒(6)城西大5時間14分57秒
(国学院大は初優勝)