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新石垣空港への陸自オスプレイ飛来を正式発表 10月の日米実動訓練で 米海兵隊機は石垣・奄美へ緊急着陸の異例事態


新石垣空港への陸自オスプレイ飛来を正式発表 10月の日米実動訓練で 米海兵隊機は石垣・奄美へ緊急着陸の異例事態 陸自オスプレイ(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 陸上自衛隊は14日、10月に在沖米海兵隊などと共同で実施する実動訓練で新石垣空港に陸自の輸送機V22オスプレイを飛来させる計画を正式に発表した。県内飛来は初めて。予備機を含め2機の予定。県はオスプレイの事故が相次いでいるため、陸自オスプレイの新石垣空港への飛来自粛を求めていた。14日午後、米軍普天間飛行場所属の海兵隊の輸送機MV22オスプレイが新石垣空港と奄美空港(鹿児島県)に2機ずつ緊急着陸した。訓練は継続予定だが、同日に異なる場所で緊急着陸が発生する異例事態となり、防衛省は地元の反応を見極める考え。

 実動訓練は「レゾリュート・ドラゴン23」。日米共同訓練で米軍が石垣駐屯地を使用するのは初めて。在沖海兵隊と、複数領域の作戦能力を持つ米陸軍の「マルチドメイン・タスクフォース」から約80人が来島する。主に、作戦や部隊指揮をすり合わせる共同調整所に詰める予定。

 陸自のオスプレイが新石垣空港を使用するのは、日米共同の衛生訓練の一環。自衛隊員らが前線で負傷したと仮定して新石垣空港でオスプレイに乗せ、奄美大島の瀬戸内分屯地を経由して高遊原分屯地に向かう。

 一方、与那国島では陸自のCH47輸送ヘリで人員・物資の輸送訓練が行われる。離着陸で駐屯地のグラウンドを使用したい考えだが現在グラウンドに地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が展開しており、撤去されなければグラウンドを使用できない。その場合、与那国空港を使用する。

 レゾリュート・ドラゴン23 は10月14~31日、県内全域の米軍・自衛隊施設などを使って実施される。全体で4200人規模としていたが、陸自側の参加人数が膨らんで約6400人規模となった。
(明真南斗まとめ)