沖縄県土木建築部所管の整備事業特別会計の2022年度決算が地方自治法違反の「赤字状態」となっている問題で、県が是正のために提出する補正予算案について県議会9月定例会で審議されない見通しとなった。26日の本会議で与党側が「議会において議決すべきでない」などとの動議を提出し、可決される見通し。
動議が可決されると、同予算案は執行部へ返付され、知事による専決処分で予算執行されるとみられる。
21日に開かれた県議会議会運営委員会(當間盛夫委員長)で、与党会派てぃーだ平和ネットの玉城健一郎県議が動議提出を報告した。補正予算案を巡っては与野党共に「違法前提の議案を審議することは行政の監視を担う議会の役割と相いれない」などとの理由から「審議にそぐわない」との見解で一致している。
県土木建築部が所管する中城湾港と宜野湾港の二つの整備事業特別会計で、22年度決算は計119万円の赤字が出たにもかかわらず、出納整理期間内に23年度歳入から繰り上げ充用を行わなかったため地方自治法違反の状態にある。
(佐野真慈)