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【表あり】食品値上げ4500品目超 10月、家計負担さらに増


【表あり】食品値上げ4500品目超 10月、家計負担さらに増
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 家計の負担が10月から一段と重くなる。4500品目以上の食品が値上がりし、サービス価格も上がる。消費税を払ってこなかった個人事業主はインボイス(適格請求書)制度に参加すれば納税義務が生じる。政府は10月末をめどにまとめる経済対策で物価高対策を5本柱の一つとした。家計負担の軽減につながるかどうかが問われる。


 調査会社の帝国データバンクによると、10月に値上げされる食品の品目数は前年同月と比べると半減するものの、9月からは2倍以上に拡大。円安などによる原材料価格の高騰が原因だ。

 オリーブオイルは、J―オイルミルズが出荷価格を14~57%引き上げるなど大手3社で上昇する。伊藤ハムやプリマハムはハムなどの加工食品を最大約2割値上げする。

 酒税の改正で、割安だった第三のビールの税額は350ミリリットル当たり約9円上がる。店頭価格も同程度上昇する見通しだ。逆にビールの税額は7円弱下がる。

 東京ディズニーランドの大人1日券は繁忙期でこれまで最高9400円だったが、1万900円になる。日本郵便は「ゆうパック」の運賃を平均10%高くする。大手電力・都市ガスの電気・ガス料金は10月に上昇。11月はガス料金が値下がりし、電気料金は10社中8社が下がる。NHKは10月から受信料を約1割安くする。

 国の制度改正も家計への打撃になりそうだ。零細事業者やフリーランスにとっては、売上高が少なくてもインボイス制度に参加すれば消費税の負担額が年数十万円になるケースもある。ふるさと納税は自治体の経費のルールが厳しくなり、寄付金から返礼品の調達に使える費用が減少。多くの自治体が寄付金額を引き上げる。

(共同通信)