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沖縄県で会計ミス続発、監査委が注文「重く受け止めて」 22年度の審査意見書、玉城デニー知事に手渡す


沖縄県で会計ミス続発、監査委が注文「重く受け止めて」 22年度の審査意見書、玉城デニー知事に手渡す 沖縄県庁(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 県監査委員の安慶名均代表監査委員らは21日、沖縄県の2022年度一般会計と特別会計の歳入歳出決算審査意見書を玉城デニー知事に手渡した。例年、県監査委員と県議会決算特別委員会による県所管の24の一般会計と特別会計の審査は県議会9月定例会までに終えていた。

今回は中城湾港と宜野湾港の二つの22年度整備事業特別の会計処理にミスが発覚し、赤字解消の手続きに時間を要し、今年の決算特別委員会の審査は異例の11月定例会閉会中に持ち越された。

審査意見として「予算に計上された各般の事務事業についておおむね適正に執行されていた。しかし、一部に不適正な財政運営と財務事務において是正または改善を要する」と指摘した。安慶名代表監査委員は不適切な会計事務が相次いだことを受け「憂慮すべき事態で重く受け止めてほしい」と注文をつけた。

22年度の一般会計歳入歳出決算は新型コロナ対策費の増加で初めて1兆円を超えた21年度に次ぐ規模の額となった。

玉城知事は「特別会計の赤字の件で監査への提出時期が大幅に遅れ、迷惑を掛けた。財務に関する事務で複数の不適正な事務処理が発生していることを重く受け止めている。いま一度、リスク管理の徹底と再発防止に向けた取り組み、体制強化を図り、全職員を上げて信頼回復に努める」と述べた。22年度決算は、11月定例会閉会中の決算特別委員会での審査を経て正式に認定される。

(梅田正覚)