道路工事、期間延長の理由は「沖縄の風習ユンヂチ」?那覇北中城線が27→39年まで 


道路工事、期間延長の理由は「沖縄の風習ユンヂチ」?那覇北中城線が27→39年まで  道路(イメージ)
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 第2回県公共事業評価監視委員会が19日、開かれた。県道路街路課は、沖縄自動車道の西原インターチェンジと西原ジャンクションの間に新たなインターチェンジを設ける「幸地インター線」について、事業期間が当初の2024年までから2年延び、26年までとなることを明らかにした。ランプののり面が台風によって崩れたことから対策が必要となった。また施工手順の見直しもあったという。

 一般道の那覇北中城線(上之屋道路)の道路改修事業は、事業完了年が当初の27年から39年まで延長されている。委員から「(事業完了までの)期間が長い」と意見が上がった。用地取得に25年度以降に取りかかり、33年度までに終えることとしている。

 那覇北中城線の改修は、トンネルの上に多数の墓地が存在し、担当者は「県の風習であるユンヂチの際にしかお墓を移動できないという話がある。ユンヂチ1回で全てのお墓を動かすことは難しいため、(用地取得予定期間内に)2回分のユンヂチを見積もっている」と説明した。

(沖田有吾、與那原采恵)

(沖田有吾、與那原采恵)

用語解説
ユンヂチ(閏月)

旧暦の「うるう月」のこと。旧暦の1年は新暦より約11日少ないため、ずれを修正するため数年に1度、1年を13カ月にする。この増えた1カ月をユンヂチと呼び、沖縄ではユンヂチの年は墓を新しく建てたり仏壇仏具を買い替えるのに良いとされている。