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伊江滑走路「改修に1年半」 米軍 嘉手納降下、5カ月連続


伊江滑走路「改修に1年半」 米軍 嘉手納降下、5カ月連続 上空からパラシュートで降下する米兵=19日午後3時17分、米軍嘉手納基地(ジャン松元撮影)
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 米軍が嘉手納基地内でのパラシュート降下訓練を繰り返している問題で、米側が担当者レベルのやりとりで、伊江島補助飛行場の滑走路改修に1年半程度かかるとの見通しを伝えていることが19日、関係者への取材で分かった。日米両政府は県内実施にこだわっており、嘉手納基地での訓練を強行する状態が長期化することになる。米軍は19日、嘉手納基地で5カ月連続となるパラシュート降下訓練を実施した。

 米軍は伊江島の滑走路は整備が必要で、大型固定翼機が離着陸できない状態となっていることを理由に嘉手納基地で実施せざるを得ないと主張し、日本政府も追認している。

 関係者によると、実際の改修期間は現在、実施中の地質調査も踏まえて定まる。日米両政府で調整した上で計画を決定する考え。

 19日午後2時から同3時14分の間、4回に分けてHC130J特殊作戦機から兵員20人が降下した。使用した機体は米アラスカ州の空軍基地所属の外来機。昨年12月以降、嘉手納での降下訓練で外来機が使用されたのは初めて。

 玉城デニー知事はコメントを発表し「(伊江島の滑走路改修に)相当な時間を要する状況を把握しているにもかかわらず、いまだ具体的な対策を講じていないことは怠慢であると言っても過言ではない。降下訓練には断固反対する」とし、両政府への抗議を強めた。

 (知念征尚、金盛文香、明真南斗)