宜野湾市の国道で追突され、後部に赤い塗料が付着した被害車両=16日、宜野湾署
琉球新報社 16日午前、沖縄本島中部でひき逃げ事件が相次いだ。いずれも米軍関係者が使うYナンバー車両が関与している可能性があり、県警は現場から走り去った車の行方を追っている。
16日午前3時ごろから4時ごろにかけて、宜野湾市真志喜の国道58号で、北谷町方面から同市の大謝名交差点向けに走行していた乗用車が前方の軽自動車に衝突した。
乗用車はスピンをした後、そのまま現場から走り去った。この事故で軽自動車に乗車していた30代男性が腰を骨折する重傷を負ったほか、男女計3人が本島中部の病院に搬送された。命に別条はないという。事故後、現場からわずかに離れたパイプライン通りでは、放置されたYナンバー車両が発見されており、宜野湾署は関連も視野に詳しく調べている。
宜野湾署によると、事故発生前、宜野湾市伊佐の国道58号で巡回中の警察官が速度超過の赤色のYナンバー車両を呼び止めたが、車両は逃走した。付近を捜索していた警察官が事故現場付近の道路でYナンバー車両を発見した。
運転手は車両と後部座席の海兵隊員の男女2人を取り残し、行方が分からなくなった。男女2人は軽傷を負い、米海軍病院に搬送された。命に別条はない。Yナンバー車両の赤い塗料と、ひき逃げの被害車両に付着していた塗料がよく似ているという。
16日午前6時25分ごろには、北谷町美浜の国道58号で、親子でサイクリングをしていた宜野湾市の男性（61）が、北谷交差点方面から砂辺交差点向けに走行中、後続からの追い抜き車両に接触され転倒した。男性は右肘や膝にすり傷を負った。車は救護措置等をとらずそのまま嘉手納町方面へ走り去った。
沖縄署によると、車は銀色の普通乗用車とみられ、Yナンバー車両との目撃情報もあるという。署は逃げた車の行方を追っている。
