傘から転生、屋根より高く こいのぼり140匹 豊見城の女性手作り


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風を受けて泳ぐ色とりどりの手作りこいのぼり=4月30日、豊見城市金良公民館

 【豊見城】沖縄県豊見城市金良に住む友利藍子さん(72)が壊れた傘を再利用して手作りした、約140匹のこいのぼりが金良公民館前に掲げられ、地域の人々の目を楽しませている。こいのぼりは5月中旬ごろまで掲げられる予定。友利さんは「いまはコロナで自宅待機が呼び掛けられているので、車で通りかかった時に見るくらいでいい」と控えめに語った。

 友利さんは「地域をにぎやかにし、子どもの成長を願う」思いから、2019年の年末に金良自治会の仲間に「こいのぼり祭りをしよう」と呼び掛けた。だが「3密」を避けるため、祭りは中止となった。友利さんは諦めることなく、2月から3月にかけてほとんど1人でこいのぼりを制作した。素材は忘れ物や壊れた傘を再利用した。「これだと雨が降っても大丈夫」と笑う。およそ50センチ~1メートルのこいのぼりが約140匹完成した。4月18日に金良自治会の役員が公民館前に掲げた。

 近所に住む知念璃来(りく)さん(11)は「いろんな色のこいのぼりがあって季節を感じる」と語った。赤嶺香代子さん(68)は「地域の子どもたちも喜んでいる。コロナが終息したら来年の祭りも楽しみ」とうれしそうに話した。