「ずみ」壁画、海の仲間スイスイ 多良間に完成「来島できる日のために」


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壁画を完成させた郷土マリンサービスJAWSⅡの柳岡秀二郎代表(左端)と従業員ら=4月19日、多良間村

 【多良間】沖縄県多良間村で唯一のダイビング業者の郷土マリンサービスJAWSⅡ(柳岡秀二郎代表)は4月18日、塩川字地内の事務所倉庫にウエルカム壁画を完成させた。縦約2・5メートル、横約5メートルの大きさで、温かなタッチで描かれたジンベイザメやウミガメ、マンタが海を泳ぐ新たな「インスタ映え」スポットとして村内で話題を呼んでいる。

 新型コロナウイルスの影響で島内も外出自粛が続く。柳岡代表と従業員が「明るい話題を島民に届けたい。観光客が来島できるようになった時に喜んでもらいたい」との思いから約1週間かけて描いた。

 サメにウミガメ、カクレクマノミ、ツノダシ…と一日ごとに海の中で泳ぐ生き物が増えていく様子に、島民らは「ずみ(最高)だね」「映えるね」などと感想を言い合い、笑顔を見せた。壁画には絵の中に隠されたハート形を見つけて楽しむ仕掛けも施されている。

 同社は、村の来島中止要請に観光業者としていち早く呼応して休業した。柳岡代表は「万が一、来島者が原因で島内にウイルスがまん延すると島は大きな打撃を受ける。今は島のために動かないといけない」と心情を明かした。その上で「皆さんが島に遊びに来られるようになった時に多くの笑顔が増えるように、楽しんでもらえることを増やしていきたい」と語った。