小6が描いた鮮烈な首里城「いつかその日まで」 反響呼び手帳にも


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柳生千裕さんの作品「いつかその日まで」

 昨年10月31日に焼失した首里城の復興を願い、兵庫県西宮市の小学6年生が描いた首里城の絵が会員制交流サイト(SNS)などで反響を呼んでいる。作者は柳生千裕さん(11)。色鮮やかな作品は沖縄手帳社(沖縄市)が発行する2021年の「沖縄手帳」の巻末イラストにも採用される。柳生さんは「見た人が少しでも元気で楽しくなってもらえるよう気持ちを込めた。美しい首里城が再建された時は見に行きたい」と話している。

 柳生さんは自閉スペクトラム症(ASD)がある。9歳からインクマーカー「コピック」を使い絵を描き始め、国際コンテスト「コピックアワード19」で次世代アーティスト賞のグランプリも受賞した。

柳生千裕さん

 父の尚央さん(40)によると、千裕さんは昨年10月に首里城が焼失するニュースを見て衝撃を受け、赤瓦などの発色や線対称のフォームが美しい首里城の絵を描いた。書き始める前に首里城の歴史も調べ、作品は12月に完成。復興を願い「いつかその日まで」と名付けた。

 尚央さんが作品をSNSで公開すると「首里城がまた美しい姿を見せる日まで、この作品が心の支えになりそう」など感動の声が相次ぎ寄せられた。

 作品を掲載した沖縄手帳は10月1日に発売予定。千裕さんの作品はツイッターアカウント「nao-yagyu」などで投稿されている。