夜桜のライトアップはバイオマス やえせ桜祭り、2月13日まで


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夜桜を楽しむチェン・キムサンさん親子=21日、八重瀬町富盛の八重瀬公園

 【八重瀬】八重瀬町富盛の八重瀬公園(八重瀬岳中腹)では、夜桜を楽しんでもらおうと公園入り口駐車場から階段上の公園広場までの通路沿いに植えられている400本余りの桜並木をライトアップしている。21日には、公園広場でライトアップ点灯式が行われた。

 第15回やえせ桜まつりは八重瀬町、町商工会、文化協会など14の町内団体で構成された「やえせ桜まつり実行委員会」主催で開催される。21日から2月13日までのまつり期間中、午後6時から8時まで次の場所がライトアップされる。階段沿いの桜並木と階段▽町花のマリーゴールドとサルビアの花壇▽上の広場のトンネルのイルミネーション▽広場芝生をデコレーションしたイルミネーション。

 今回のライトアップで使われている電力は、八重瀬岳にある八重瀬町バイオガスプラントのバイオマス発電設備から供給を受けている。バイオガスプラントを運営している八重瀬堆肥センター(新里菊也代表取締役)のメンバーの協力で実現した。

ライトアップ点灯を実施した(左から)神谷清一文化協会会長、新垣安弘八重瀬町長、八重瀬のキャラクター「シーちゃん」=21日、八重瀬町富盛の八重瀬公園

 プラントは乳用牛のふん尿と食品残渣(ざんさ)などを原料に発酵させて発生させたメタンガスを使って発電する仕組み。ふん尿から液肥も作り出し農家に無償還元して喜ばれている。

 八重瀬町のバイオガスプラントはSDGs17項目のうち10項目(4、6、7、9、11、12、13、14、15、16番の項目)が該当し地球環境に優しい施設として取り組んでいる。点灯式では電力を提供している八重瀬堆肥センター代表の新里菊也さんに新垣安弘町長から感謝状が贈呈された。

 新垣町長は「今回初めてバイオマス発電を利用して桜をライトアップした。夜桜を楽しんでほしい」とあいさつした。

 この日、沖縄の女性と結婚したのを機に沖縄に移り住んでいるマカオ出身のチェン・キムサンさん(29)は「マカオに桜はない。昼の桜は見たことがあるけれど夜の桜は初めてだ。沖縄の桜は本土の桜と違う趣があって興味がある」と子どもを連れて夜桜を見に来ていた。
 (喜屋武幸弘通信員)