まるでお城みたい 甕ずらり圧巻の自宅の塀が話題 1人でコツコツ40日「垂直に置くのに神経を集中」沖縄・伊江村の宮里さん  


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甕を並べた塀を前に、塀づくりの経緯を話す宮里徳宏さん=1日、伊江村阿良区の宮里さん宅

 【伊江】伊江村阿良区に住む宮里徳宏さん(86)の自宅の周りには甕(かめ)が並んでいる。甕の上に赤瓦を乗せた塀はお城のようで、道行く人の目を楽しませている。並べられている甕は64個。一つ一つ陶工の手作りで、色や形の違いが独特の風情を生み出している。

 以前はシャリンバイを生垣にしていた宮里さん。塀に甕を使ったことについて「ヘクソカズラなどのツタや雑草が繁茂し、剪定(せんてい)など管理が大変だったので、甕を並べてみた」と経緯を説明する。「礎はモルタルで、その上に甕を並べた。垂直に置くことに神経を集中させないといけないので時間が掛かった。甕の上に角材を乗せ、その上に赤瓦を乗せて漆喰(しっくい)で固めた。自分が子どもの頃、父が赤瓦をふくのを見ていたので、それを思い出しながらやってみた」と小さい頃を振り返った。

 中庭には灯篭(とうろう)7基、シーサー2対が置かれ、道行く人を見守っているようだ。「読谷のシーサー専門の店を回り、自分のイメージ通りのシーサーを手に入れた」とこだわりをみせる。制作に掛かったのは40日ほど。空いている時間、1人でコツコツと楽しみながら仕上げたという。

 宮里さんは、漁業や船大工を経て約40年、建設業を営んだ。その経験や技術を生かした匠の技に、車を止めて見入る人もいる。「朝起きて今日は何しようかと考えるのが楽しみ。期限などないのでこれからも遊ぶ感覚で庭つくりを楽しみたい」と笑顔で話した。(知念光江通信員)