【名護】コンビニエンスストアを経営する名護市の渡口美千代さん(72)が、雑草で覆い尽くされていた市の土地を耕し、花で地域を美化する活動を続けている。渡口さんが造成した場所は、夏へと向かう季節の中で、色とりどりの花々が育ち、地域の「憩いの場」となっている。渡口さんは「友人や地域の人が花木を寄贈してくれた。自然を大切にし、明るく、美しい、潤いのある地域になってほしい」と願いを込める。
渡口さんが花を植え、手入れしているのは、名護市屋部のローソン名護バイパス店の裏側にある土地。店舗は運営会社「TCC」の代表で、次女の砂川有紀さんと渡口さんが経営している。この土地は長い間、管理されずにススキが全体を覆っており、ごみの不法投棄が相次いでいたほか、防犯上の懸念もあったという。
渡口さんは市役所に連絡を取って許可をもらい、昨年10月から土地の造成を一人で始めたという。花々は徐々に種類が増え、現在は桜やキンセンカ、ベゴニアなど多くが芽を出し、順調に育っている。
渡口さんは「きれいにすることで、自然とごみを捨てる人もいなくなった。花木が心を癒やしてくれていると思う」と笑顔で花々を見詰めた。
(池田哲平)