雑草やゴミ投棄が相次いだ土地→花彩り「憩いの場」に コンビニ経営の渡口さんが市の土地耕し 沖縄・名護


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雑草で覆われていた土地を造成し、色とりどりの花を植えているコンビニエンスストア経営の渡口美千代さん=4月25日、名護市屋部
渡口さんが造成する前の土地はススキに覆われ、ゴミの投棄が相次いでいた(提供)

 【名護】コンビニエンスストアを経営する名護市の渡口美千代さん(72)が、雑草で覆い尽くされていた市の土地を耕し、花で地域を美化する活動を続けている。渡口さんが造成した場所は、夏へと向かう季節の中で、色とりどりの花々が育ち、地域の「憩いの場」となっている。渡口さんは「友人や地域の人が花木を寄贈してくれた。自然を大切にし、明るく、美しい、潤いのある地域になってほしい」と願いを込める。

 渡口さんが花を植え、手入れしているのは、名護市屋部のローソン名護バイパス店の裏側にある土地。店舗は運営会社「TCC」の代表で、次女の砂川有紀さんと渡口さんが経営している。この土地は長い間、管理されずにススキが全体を覆っており、ごみの不法投棄が相次いでいたほか、防犯上の懸念もあったという。

 渡口さんは市役所に連絡を取って許可をもらい、昨年10月から土地の造成を一人で始めたという。花々は徐々に種類が増え、現在は桜やキンセンカ、ベゴニアなど多くが芽を出し、順調に育っている。

 渡口さんは「きれいにすることで、自然とごみを捨てる人もいなくなった。花木が心を癒やしてくれていると思う」と笑顔で花々を見詰めた。
 (池田哲平)