「クライミングに夢中」 宜野座、地域挙げ熱気


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 【宜野座】宜野座で今、スポーツクライミングが熱い。宜野座高校では県内唯一の「山岳部」部員が校内のクライミング壁をよじ登る。村城原区は一般向けのクライミング施設開設に向け動いており、地域が主体となって盛り上がりを見せている。

 スポーツクライミングとは、壁に取り付けられた人工の岩をよじ登って難易度やスピードを競う競技。2020年東京オリンピック・パラリンピックの正式種目にも提案されている。
 宜野座高校の体育館の外壁には2013年9月から練習壁がある。村城原区に住む県山岳連盟の雨宮節(たかし)会長(79)が3年前に宜野座高校で講話したのがきっかけでクライミングを始める生徒が増え、本年度に山岳部が正式発足した。
 雨宮会長によると、選手登録している生徒がいる高校は宜野座のほかに宜野湾、沖縄尚学、首里、浦添商業。23、24の両日に埼玉県で開催される全国大会には県内から5人が出場する予定で、うち4人は宜野座高校の生徒だ。
 練習では部員が壁を登る様子をみんなで見ながら、助言し合う。細身の女生徒もひょいひょいと壁を登り上がる姿は印象的だ。醍醐一愛(ちなり)さん(1年)は「登れた時はうれしいし楽しい」と魅力を語る。
 地元の中学生も部の見学に訪れる。當眞匠剛(しょうごう)君(宜野座中3年)は「中学生も宜野座高校の山岳部を知っている」と認知度の高さを語る。
 村城原区は村内に一般向けのクライミング施設を造る構想を温めている。雨宮会長は「高校生だけでなく、一般にも普及させていきたい」と意欲を示している。

少しでも難しいコースを登るため日々練習に励む宜野座高校山岳部員