神森中に善意5000苗 「入学式迎えられる」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
神森中に市内外から続々と寄せられた花の苗を前にする大城正校長(左)と環境整備担当の仲村良虎教諭=31日、浦添市の神森中

 【浦添】学校内の花が荒らされた浦添市立神森中学に、市内外の小中学校や花の栽培農家などからベゴニアやインパチェンスなど花が続々と寄せられている。寄贈は被害に遭った花の苗数とほぼ同じ5千個に達し、申し出を断らざるを得ない状況になっている。31日で定年退職した大城正校長は「気持ちだけでもありがたく思う。無事入学式を迎えられる。これだけ集まったことを早く生徒たちに報告したい」と話した。

 神森中は3月19日夜から20日の未明にかけて、入学式用の苗や花が何者かに荒らされ、警察に被害届を出した。報道を受けて22日以降、県内各地から花を提供したいという申し出が続々と学校に寄せられた。
 浦添市内の小中学校のPTAをはじめ、南城市のフタバ種苗と取引のあるグリーンショップユー、農家の田仲真治さんや、豊見城市環境緑化振興会などからはトラックで数百個単位の寄贈があった。
 東風平中の職員がカンパを集めて現金を届けるなど善意の輪が広がっている。寄せられたカンパは肥料代に充てる予定という。
 環境整備を担当してきた仲村良虎教諭(23)は「生徒たちも花を大事に育てようという意識が高まると思う」と語った。集まった花で入学式には「入学」の花文字を正門に飾る予定だ。