火星接近、赤の競演 沖縄でも観測


この記事を書いた人 志良堂 仁
さそり座の頭部(中央)の右上にひときわ赤く輝く火星。土星(左端中央)も確認できる=31日午後10時43分、八重瀬町具志頭から南の空を写す(諸見里真利撮影)

 約2年2カ月ごとに地球に近づく火星が31日、地球と月の距離の約200倍に相当する7528万キロに最接近した。2005年11月以来の近さ。次回は18年7月31日で、さらに近い5759万キロまで大接近する。

 県内でも南の夜空にひときわ赤く輝く火星を見ることができた。八重瀬町具志頭では、火星と接近したさそり座の1等星アンタレスが土星とともに三角形を描く天体ショーが見られた。
 アンタレスは、ギリシャ語で「火星(アレース)に対抗(アンチ)するもの」を意味する。火星の公転軌道は楕円(だえん)形をしており、地球との距離は6千万キロ弱から1億キロ強まで毎回変わる。今回の接近は中程度。国立天文台によると、数週間は観察の好機が続くという。