味も伝統も継承 創業160年の首里「山城まんじゅう」 6代目秀史さん


この記事を書いた人 大森 茂夫
首里の老舗「山城まんじゅう」の6代目として奮闘する山城秀史さん=15日、首里真和志町の山城まんじゅう店内

 伝統を途絶えさせてはいけない-。創業160年の那覇市首里真和志町にある老舗「山城まんじゅう」の6代目店主の山城秀史さん(37)は、体力の限界を理由に一度は店をたたむことを決めた両親の思いを酌み、跡を継いだ。地域や常連さんからの「(店が)なくなるのは寂しい」との声が後押しになった。3月から始めた見習い修業を終え、現在は朝早くから店を切り盛りし、従業員と1日150個を作る。山城さんは「伝統を継ぐ誇らしさがある」と力強く語る。

 山城さんは「幼い頃は友人たちから『まんじゅうやー』とからかわれたこともある」と懐かしそうに当時を振り返る。家が老舗だという自覚も誇りも特になく「店を継ぐつもりなんてまったくなかった」。両親が営む店舗の隣で「ホットサンド専門店 cafe Sui」を経営していた。

 跡を継ぐことを決意して始めた仕事だったが、修業中は早起きがつらかった。朝5時に起き10時半の開店時に間に合わせるようになるまでが大変だった。「レシピはあるけれど、見たことはない。小さな頃から食べているので、あんをつまみながら味を確認する」と話す。戦前から続く伝統の味は、幼いころから食してきた舌で再現している。

 山城さんは「お客さんから『いつも閉まっているか、売り切れの印象』と言われることがあるが、今は待たすことなく提供することができる」と胸を張る。 経営していたホットサンド専門店は現在、弟の秀倫(ひでみち)さん(33)に任せている。山城さんは「まんじゅうを若い世代にもどんどん食べてほしい」と語り、年内にはホットサンド専門店でも、メニューとして提供する考えだ。

(新垣若菜)

英文へ→Sixth-generation owner to inherit Shuri tradition of 160 year-old Yamashiro Manju