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熱帯魚、成層圏泳ぐ 岩谷技研が打ち上げ実験 「宇宙旅行へ一歩」 宮古島

高度25キロの成層圏に打ち上げられ、地球を背景に泳ぐ熱帯魚のベタ(岩谷技研提供)

 【宮古島】特殊な風船を使っての有人宇宙旅行の実現を目指す岩谷技研(本社・福島県、岩谷圭介社長)は6月21日、沖縄県宮古島市の池間島で熱帯魚のベタを打ち上げる実験をした。高度25キロとなる「宇宙の入り口」に当たる成層圏まで、地上と同じ気圧や温度を維持する特殊な容器にベタを入れて打ち上げて回収した。帰還したベタの状態を調べたところ、無事に運動している様子が確認された。


熱帯魚のベタを成層圏に打ち上げる実験の準備を進めるスタッフ(提供)

 同社は今回の実験で初めて生物を打ち上げた。容器内に設置されたカメラで撮影した映像には、成層圏でも普通に泳ぐベタの姿が映っていた。温度や放射線量などを測定する機器も同時に打ち上げており、収集したデータはこれから解析を進め、有人宇宙旅行のために役立てる。

 岩谷技研は宮古島上空で10回以上映像撮影に成功している。2022年までに高度25キロでの有人飛行「ふうせん宇宙旅行」を計画しており、今回の実験はその第一段階として位置付けている。宮古島は海で囲まれ、海流が穏やかなため、実験の適地として選ばれた。岩谷技研の狩野英樹さん(53)は「生き物の打ち上げに成功した実績は、有人飛行計画の大きな一歩だ」と話し、「われわれのノウハウを生かし、今後宇宙をもっと身近な場所にしていきたい」と目標を語った。