中学生がチョコ会社設立 開発から販売まで体験 産業の仕組み学ぶ 興南中「まなVIVA」


この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報社
株式会社「CACAOKI」を設立し、紅芋味とグアバ味のチョコレートを校内で販売した興南中学校の生徒たち=19日、那覇市の同校

 興南中学校が取り組んでいる次世代型総合学習「まなVIVA」で地域産業を学ぶ55人はこのほど、オリジナルのチョコレートを開発した。19日、同校内で開いた販売会では、保護者や生徒らが多数訪れ、約200個あった商品があっという間に売り切れた。

 まなVIVAは、全生徒が産業、社会福祉、国際関係など5カテゴリーに分かれ、約1年かけて校外での体験学習を行い、地域の課題解決に取り組む。産業分野の生徒たちは今年、株式会社「CACAOKI(カカオキ)」を設立し、沖縄の素材を使ったチョコレート販売に取り組んだ。

 オリジナルのチョコレートは、大宜味村でカカオを育てている株式会社ローカルランドスケープの川合径さんに協力してもらい、紅芋やグアバを使って仕上げた。祖母からクーラーボックスいっぱいのグアバを提供してもらった副社長の大城秀太さん(15)は「祖母も喜んでいた。小さな頃から食べたグアバでチョコができるなんてとてもうれしい」と満足した表情を見せた。

 社長を務めた嵩下加奈子さん(15)によると、グアバ味は、グアバの味と匂いが口いっぱいに広がり、紅芋はフレーク状にして食感が楽しめる仕上がりになった。「500円という値段が高いのではないかと不安もあったが、すぐに売り切れてほっとした」と笑った。もう1人の副社長の金子琉久さん(15)は「構想を練りまくった自信作が出来上がった。おいしいこと間違いなし」と胸を張った。