「沖縄」誇らしく ブラジル移民100年、歌い舞う


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 日本からのブラジル移民100周年を記念した「沖縄文化フェスティバル」(ブラジル日本移民100周年記念協会主催)が17日午後(日本時間18日午前)、ブラジル・サンパウロのアニエンビ国際会場で開かれた。現地の芸能団体や民謡歌手、太鼓グループなどが出演した。日系・県系人社会で引き継がれている沖縄の文化を、約2000人の来場者が堪能した。日伯交流年事業「日本文化週間」の一環。

 フェスティバルは野村流音楽協会や琉球筝曲興陽会の各ブラジル支部など、4団体による「かぎやで風」の合同演奏で幕開き。現地の琉舞道場で学ぶ県系一世らが「安里屋ユンタ」など琉球舞踊を披露した。
 沖縄ブラジル協会の西原篤一会長が県人移民100周年を記念して作詞作曲し、琉球舞踊協会が振り付けた「ふるさと沖縄音頭」を同協会のメンバーが踊った。
 県系3、4世でつくる沖縄民謡バンド「トントンミー」は若さあふれる演奏で聴衆を沸かせ、訪れた知名定男さんとも共演した。
 糸満市出身でサンパウロ滞在中の民謡歌手、具志恵さんも、あいばひとみさんのピアノ演奏に合わせ「てぃんさぐぬ花」など四曲を歌い、三線の音色を響かせた。サンパウロで21日に開催される日本人移民100周年記念式典で「四つ竹」を踊るブラジル琉球舞踊協会のメンバーも、紅型の衣装を着て出演した。
 琉球國祭り太鼓が勇壮な太鼓の音を響かせ、レキオス芸能同好会エイサー太鼓も力強いばちさばきで観衆を魅了した。最後は、出演者と来場者が一体となって踊るカチャーシーで幕を下ろした。
(与那嶺恵子通信員)