次世代の連携深く 世界若者ウチナーンチュ大会開幕


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第1回世界若者ウチナーンチュ大会の開会式で出会いを喜び合う、世界7カ国の若い県系人たち=25日午前(現地時間)、ブラジル・サンパウロ市の沖縄ブラジル県人会館

 世界の若い県系人が集う「第1回世界若者ウチナーンチュ大会ブラジル2012」が25日、ブラジル・サンパウロ市で開幕した。海外で初めて開かれるウチナーンチュ大会で、29日までの5日間。ブラジルを中心にアルゼンチンや米国など、世界7カ国から約150人が参加。沖縄の将来を担う次世代として、シンポジウムやイベントを通じ沖縄の文化やアイデンティティーを再確認し、連携を深めていく。

 大会最終日の国際会議では、国境を越えた若い県系人のネットワークの在り方などについて議論、仲井真弘多県知事と野田佳彦首相に提出予定の「若者宣言」をまとめる。
 沖縄ブラジル県人会館で同日午前に開かれた開会式で、大会沖縄本部事務局長の玉元三奈美さん(24)が「大会開催を諦めかけたときもあったが、こうしてブラジルで再会できてうれしい。出会いに感謝している」と述べた。
 続いてブラジル本部代表の松堂忠永さん(32)が「世界のウチナーンチュの皆さんようこそ。楽しんでいこう」とウチナーグチとポルトガル語を交えながらあいさつした。
 仲井真知事から「今大会は若いウチナーネットワークの強化が図られる意義深いものだ。県としても未来のウチナーネットワークの発展に取り組んでいく」との祝辞が寄せられた。
 25日夜に開かれる歓迎会では、参加者が沖縄の伝統芸能を披露する予定。大会2日目と3日目は県系人が経営する企業への訪問や、参加者が各国の移民史を映像で紹介するフィルムフェスティバルなどを開催する。
 28日にサンパウロ市議会で開かれる国際会議で「ネットワークの持続的活用」「ウチナーグチの普及活動」「新文化の創造」の三つをテーマに議論する。
(安原亜紀子通信員)