サバニ漕ぎ納め 愛好家ら「海人文化」楽しむ


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ことしの締めくくりとして、心地よい風に吹かれながら力いっぱいサバニを漕ぐ参加者ら=22日、糸満市

 【糸満】ことしの締めくくりとして、県内各地からサバニの愛好家たちが22日、糸満市に集い、漕(こ)ぎ納めをした。初めてサバニに乗る人や実際にレースに出場する人、親子連れなど約35人が参加。

造船所に隣接する砂浜から5隻のサバニが海に出発。心地よい風が吹く中、力いっぱいウェーク(櫂(かい))を漕いだ。糸満海人工房・資料館では、伝統的な海人(うみんちゅ)料理のイカ汁が振る舞われ、和気あいあいと「海人文化」を楽しんだ。
 主催は、同資料館を運営するNPO法人ハマスーキ(上原謙理事長)。サバニは、もともと漁師用の舟だが、最近では、レース大会が催されるなど、マリンスポーツとして愛好者が増えている。
 親子で初めてサバニを漕いだという、前門美佳さん(42)=同市=は「風がすがすがしくて気持ちよかった」と笑顔で話した。
 海で泳ぐことが趣味という、大石光孝さん(69)=同=は「1年の最後なので、みんな思い入れがあって漕いでいる。来年も頑張ろう」と意気込んだ。
 新年の初漕ぎは来年1月3日午後に開催予定。問い合わせは、同資料館(電話)098(987)1550。