【フランス】仏のデジタルアニメフェスタ 今夏、沖縄で開催


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デジタルアニメフェスティバル開催を山田公使(中央)に報告した佐々木さん(左)と真喜屋さん=パリの在仏日本大使館

 2007年の夏、デジタルアニメのフェスティバルが沖縄で開かれる。これは、フランス北部の町、ヴァランシエンヌにある、デジタルアニメの学校「SUPINFOCOM(シュパンフォコム)」がヨーロッパの若手アニメ作家の支援を目的として毎年開催しているフェスティバル「e・magiciens(イー・マジシャン)」をモデルにする。
 昨年12月上旬に、企画者の琉球大学非常勤講師の佐々木千賀子さんと桜坂劇場支配人で映画監督の真喜屋力さんが同地を訪れ、「イー・マジシャン」の主催者でシュパンフォコム校校長のマリー・アンヌ・フォントニエールさんと交渉し、開催決定にこぎ着けた。
 期日は、今年7月下旬から9月。場所は那覇市の桜坂劇場が中心となる。国内はもとより、台湾など近隣国からも参加者を募る。
 シュパンフォコム校から、在校生や卒業生、指導者が講師として派遣される。フォントニエール校長自身も来沖の予定で「来年のイー・マジシャンのテーマはアジア。沖縄でのフェスティバルの模様をそのときに紹介したい」と期待している。
 期間中、なかなか日本で上映される機会のないフランスアニメの紹介、国内外の著名なアニメ作家らも招き、参加者らと交流をする。
 フェスティバル提唱者の佐々木さんは3年前からシュパンフォコム校と交流を続けている。かつて炭鉱の町だったヴァレンシエンヌがデジタルアニメの学校で町に活気を取り戻していることから、人材育成、地域おこしの視点で「アニメーションの学校を沖縄にもつくりたい。その糸口として、フェスティバルを開催し、それを継続させたい」と話す。
 佐々木さん、真喜屋さんは、漫画で地域おこしをしているフランス南部の町、アングレームも訪問。またパリでは、在仏日本大使館の文化・報道担当の山田文比古公使を訪ね、フェスティバル開催を報告した。
(又吉喜美枝通信員)