【嘉手納】嘉手納町のショッピングモール「ネーブルカデナ」がこのほど、施設内にキックボクシングやプロレスなどの本格的な試合を行う常設リングを設置した。
県内にはこれまで試合を行う常設リングがなく、関係者からはこの機会に「嘉手納町を格闘技のメッカにしたい」との声が上がっている。4月下旬には、新プロレス団体の旗揚げ興行も開催。県外からのツアー客も訪れる予定で、格闘技を軸とした町の活性化策に熱い期待が寄せられている。
リングを設置しているのは同施設の3階多目的ホール。本格的なオープンは24日だが、2月10日には、リングのこけら落としイベントとして「KADENAバトルフェスタ」を開き、全国大会への派遣を兼ねた「第13回全沖縄アマチュアキックボクシング大会」やプロレスの興行を行った。
リングは常設となるが、持ち運び可能にし、今後は必要に応じてライブコンサートや講演会などのイベントも開催する予定。
ネーブルカデナを運営するホームセンタータバタの田端孝史常務取締役は「集客を高めながら、町の発展のためにも頑張りたい」と意欲を見せる。イベントには、當山宏嘉手納町長も駆け付けて激励した。
キックボクシングのジムを開く真樹道場沖縄支部の安里昌明支部長は「会場の心配をする必要がなくなり助かる。ここが後楽園のように、格闘技のメッカになってくれたら」と話す。
2月にプロレス興行をした元沖縄プロレスのグルクン・マスクは4月28日に同リングで新団体「琉球ドラゴンプロレスリング」を立ち上げることを宣言した。
発足後は、同会場を拠点に県内の人材育成を中心に取り組むほか県外からプロレスラーを招いて大会を開いたりするという。
家族で来場した比嘉渡さん(33)=うるま市=は「那覇に比べて道も混まない。迫力ある試合をここで見られるなら、また来たい」と話した。